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日本はイランに拘束者らの釈放を求めるべき

米国とイスラエルの攻撃は政治囚人らの身の危険を助長させる

掲載: The Japan Times
2025年6月23日、イランのテヘランでイスラエルによる空爆を受けた後、エヴィン刑務所北側施設の建物が破壊された様子を外部から撮影した写真。2025年6月23日撮影。 © 2025 Majid Saeedi/Getty Images

NHKが1月14日に放送したニュース番組で、同局のテヘラン支局長の川島進之介氏は、1月8日と1月9日にイラン当局が全国各地で抗議者を虐待した後の首都の雰囲気を報告した。

「イラン政府は『状況はコントロールされている』と繰り返し強調しています。しかしインターネットへのアクセスも大きく制限され、テヘランには緊張感も漂っています。」

川島氏の取材は、イラン当局が自ら犯した人権侵害の実態を隠蔽しようと試みている中で行われた。その後、報道によると当局は川島氏を拘束し2月23日にエヴィン刑務所第7棟に移送した。

日本政府は、個人情報を明かさない形で、イラン当局が邦人1人を1月20日に拘束し、その後日本政府が釈放を求めていることを認めている。NHKは川島氏の拘束を確認も否定もしておらず、イラン当局も公表していない。日本の外務省は3月6日に、イラン当局がもう一人別の邦人を2025年6月に拘束したと公表しており、報道によるとジャーナリストではない。

2025年12月28日に最近の抗議活動が始まり全国に飛び火して以降、イランの情報機関および治安部隊は大規模な拘束を行っており、子どもを含む数万人を拘束したとされる。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの調査によると、イラン当局は拘束者を非公式施設に拘禁し、拷問や強制失踪を行い、拘禁下での死や恣意的、即決かつ非公式な処刑のリスクに晒している。

そして今、米国とイスラエルが拘束者が拘禁されている収容施設を含むイラン全国を攻撃している中、拘束者は空爆により重傷を負うあるいは殺害される可能性に直面している。川島氏を含むとされる拘束者らは、刑務所内に閉じ込められているため、安全な場所に逃げることができない。

実際に刑務所が攻撃された前例がある。2025年にイスラエルとイランの間で12日間戦争が起きた際、イスラエル軍は6月23日にエヴィン刑務所を国際人道法に反する攻撃を実施した。同刑務所には、ジャーナリストや人権擁護者など恣意的に拘束された数百人の人々が拘禁されている。イスラエル軍の攻撃は刑務所の複数の建物に当たり、拘束者、家族や刑務所関係者を含む、少なくとも80人を殺害した。

目撃者の証言、検証した映像と写真や衛星画像を含む証拠を分析した結果、イスラエル軍の攻撃は無差別であり戦争犯罪とみられると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは結論付けた。

拘束者の恐怖はそこで終わらなかった。イスラエル軍の攻撃の後、イラン当局は生存者を虐待し、残酷かつ危険な環境下に拘束し続けた。こうした対応は、特に危機的状況下においてイラン当局が抑圧と暴力を多用していることを強く示すものであり、今回の紛争が続く中で、イラン各地にいる拘禁者に何かが起きてしまうのではないかという懸念が強まっている。

今回の紛争が2月28日に始まって以来、拘束者、その家族や人権団体などは、イラン当局に対して、人道的理由から恣意的に拘束されている人々などの釈放を繰り返し求めてきた。この要求は、武力紛争時に条件付きで拘禁者の釈放や一時外出を認める国内法規に基づいている。

拘束者の中には、依然としてジャーナリストたちが含まれている。国境なき記者団は2月18日に、昨年12月に大規模抗議が始まって以降、イラン当局が少なくとも7人のジャーナリストを拘束したと述べ、「すべてのメディア関係者」を直ちに釈放するようイラン政府に求めた。

ジャーナリスト保護委員会も同様に、川島氏を含む「仕事で拘束された」ジャーナリストたちの釈放や「押収された所有物の返却」、および「NHK職員に対する嫌がらせ」を止めるよう、2月26日の声明でイラン政府に求めた。

日本政府はイラン当局に対して、「地域の在留邦人の安全確保及びイラン国内で拘束されている邦人2名の早期解放」を要請した。

日本政府はさらなる行動をとるべきだ。まず、イラン当局に対して、恣意的に逮捕されたすべての人々の釈放、強制失踪させられた人々の安否と場所の公表、そして処刑の中止を求めるべきだ。また、イラン政府が、国連の事実調査団を含む独立した国際メカニズムや人道支援機関による自由なアクセスを許可するよう、日本政府は働きかけるべきだ。

さらに、日本政府は米国、イスラエル、そしてイランに対して、国際人道法(いわゆる戦時国際法)を尊重し、文民の保護を最優先するよう求めるべきだ。ヒューマン・ライツ・ウォッチはこれまで、イランによる戦争犯罪の可能性が高い行為米国とイスラエルによる戦争犯罪と見らえる行為、そしてイスラエルによるジェノサイドの行為を記録してきた。これら三か国は、紛争時の文民保護に深刻な課題がある。

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