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ヒューマン・ライツ・ウォッチは、活発なアドボカシー(ロビーイング、政策提言)活動並びに調査報告書「隣人たちを見捨てるな:南アフリカで保護を求めるジンバブエ難民たち」の発表を通じて、南アフリカ政府に対し、ジンバブエから逃れてきた人びとを難民として登録する新しい難民受入れ施設を国境に開設するよう働きかけて参りました。そして、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とも何度も話し合いを重ねました。そして、とうとう、UNHCRは、ジンバブエから逃れてきた人びとは自由意志によらずに自国を離れざるを得なかった難民に当たるというヒューマン・ライツ・ウォッチの見解を支持し、南アフリカでの一時的保護が必要であるという私たちの提言を受け入れたのです。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ジンバブエ政府が政治的な思惑で断行した2005年の強制立退きの被害者70万人も難民とみなすべきであるとUNHCRに勧告してきてきましたが、UNHCRは、この見解についても認めるに至ったのです(この2005年のジンバブエ大規模強制立退き事件について、ヒューマン・ライツ・ウォッチは徹底的な事実調査を行い、被害や背景を明らかにしておりました)。

私たちは、南アフリカの人権団体のアドボカシー活動をサポートし、また、ジンバブエ難民たちの窮状が南アフリカのメディアで報道されるよう手を尽くしました。

国境付近に新しい難民受入れ施設が開設されたことより、ジンバブエを逃れる数万人もの人びとが、南アフリカに到着し次第、すぐに難民申請できるようになります。そして、庇護を求めて逃れてきたジンバブエの人びとが、政治的・経済的混乱の渦中にあるジンバブエに強制送還される危険は、随分少なくなくなったのです。

皆様のあたたかなご支援で、世界各地の人権を守る活動を続けることができます。

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