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国旗損壊罪は表現の自由に対する脅威だ

市民的及び政治的権利を侵害する法案は却下すべき

東京で日本の国旗を振る人びと、2026年1月27日。 © 2026 Eugene Hoshiko/AP Photo

3月17日に高市早苗首相と与党・自由民主党の連立パートナーである日本維新の会は、今国会で日本国旗の損壊を禁止する法案を提出することを確認した。

現在、日本の刑法は外国国旗の損壊のみを犯罪としており、両党は2025年10月に締結した連立政権合意書でこうした状況を「矛盾」とした上で「是正」すると宣言した。

高市首相にとって、同法案の成立は長年の政治的目標だ。自民党が野党だった2012年に、高市氏は「日本国に対して侮辱を加える目的で、国旗を損壊し、除去し、または汚損した者」に「二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金」を科す刑法改正案を国会に提出したが、国会の解散により廃案となった。2021年の再度の試みも実現しなかった。

国連人権委員会は表現の自由に関する一般的意見で、「国旗やシンボルに対する不敬」に関する法律に対して懸念を表明している。

米国では、こうした法律は違憲と判断されている。1984年にグレゴリー・リー・ジョンソン氏がロナルド・レーガン大統領の政策に抗議して米国国旗を燃やし、逮捕・起訴された。しかし、連邦最高裁判所は、国旗焼却はアメリカ合衆国憲法修正第1条で保障される表現の自由に当たると判断した。5年後、連邦議会は米国国旗の損壊を犯罪とする1989年国旗保護法を制定したが、連邦最高裁判所は1990年に同法も「修正第1条に反する」と判断した

国旗損壊罪を利用して批判を封じ込める政府も存在する。例えば、香港政府は中国国旗と香港国旗の損壊を禁じる二つの法律を使い、長年民主活動家たちを弾圧してきた。2019年に香港裁判所は、13歳の女の子が民主化デモの際に中国国旗を燃やしたとして12か月の保護観察を科した。また、民主活動家の古思堯氏はこれらの法律に違反したとして少なくとも8回有罪判決を受けている。

自民党・維新の会の連立政権はまだ法案を提出していないが、そのような法律は特に市民的及び政治的権利に関する国際規約(ICCPR)などの国際人権法を遵守すべきだ。しかし、国旗損壊罪が、ICCPRの厳格な基準を満たすとは考えにくい。

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