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China's Xinjiang region's Vice-Governor Erkin Tuniyaz attends the Human Rights Council meeting at the United Nations in Geneva, Switzerland, June 25, 2019. © 2019 Marina Depetris/Reuters
 

(ジュネーブ)国連人権理事会(HRC)では今週、22カ国が共同声明を発表し、中国に対し、新疆ウイグル自治区でのムスリムの大量拘禁と関連する人権侵害の停止を強く求めたと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。これは画期的な動きであり、署名した22カ国は中国政府に対し、国連人権高等弁務官と国連専門家に協力し、当該地域への実質的なアクセスを認めるよう求めた。

「22カ国が中国に対し、新疆のムスリムへの恐るべき処遇に対処するよう求めた。今回の共同声明は、新疆の住民だけでなく、国連人権理事会を頼みとする世界各地の人びとにとっても、たとえ超大国相手にも人権侵害の責任を明らかにすべきとした点で意義深い」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのジュネーブディレクターのジョン・フィッシャーは述べた。

声明に賛同した各国は、大量の恣意的拘禁や大規模な監視、新疆でのウイグル人を初めとするムスリム住民への様々な人権侵害に関する報告について懸念を表明した。そして中国政府に対し、国連と独立した国際的オブザーバーに「新疆への実質的なアクセスを認めること」を強く求めるとともに、国連人権理事会に現状報告を定期的に行うよう求めた。

近年、ヒューマン・ライツ・ウォッチなどの人権団体やメディアは、新疆の「政治教育」収容所についての報告を行っている。収容所では、ウイグル人およびその他のトルコ系ムスリム約100万人が法的手続きなしに拘禁され、政治的な洗脳、虐待、時には拷問の対象となっている。中国政府当局は超強力な監視技術を駆使して、実に様々な合法的行為を追跡し、犯罪化している。これまで中国政府は、人権侵害は起きていないと主張するか、国内の対テロ戦略の一環であるとして自国の行為の正当化を試みてきた。

2019年3月、全国連加盟国の人権状況を定期的にレビューする「普遍的定期的審査」(UPR)で、中国は自国の人権侵害行為を批判的に審査する動きを止めようとした。中国は審査内容を操作しようとし、表現の自由や法の支配といった重大な問題について明確に虚偽の回答を提出したほか、代表団に対して「わが国と貴国との二国間関係の利益を考慮して」新疆の人権状況を扱うパネルに出席しないよう脅迫した

現在、多くの国が独立した国際的調査の要求に前向きであることは、新疆の現状に関する中国側の見解に疑念をもっているからだと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。

国連人権理事会での中国に関する前回の共同声明は、2016年3月に米国が主導して行われ、12カ国が署名した。今回参加国がほぼ倍増したのは、新疆の現状に対する国際的な関心の高まりが反映していると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘した。現時点での署名国は、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、アイスランド、アイルランド、日本、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリスである。さらに複数の国が賛同を検討中である。

「各国政府は、新疆で百万超の人びとが苦しみを味わい、家族と引き離され、恐怖のうちに暮らしていること、また、大規模な人権侵害をとがめたてられることなく実行できると考える中国政府の姿勢をますます認識するようになっている」と前出のフィッシャーは述べた。「共同声明は、新疆での人権侵害について、国際社会からの調査を免れられるだろうという中国政府の考え方を正すものだ。一連の戦慄すべき人権侵害が続く限り、圧力もまた高まり続ける。」

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