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日本政府、出産時の女性受刑者に対する拘束具の使用を禁止する通知を改訂

法務省は、通知の対象をさらに拡大すべきだ

A sign reads "check door lock" on a gate inside Tochigi prison, Japan's largest women's prison, January 31, 2019. © 2019 Yo Nagaya

法務省矯正局は先週の参議院法務委員会で、当初2014年に発出した出産時の受刑者に対する手錠の使用をほぼ全面的に禁止する通知の対象を拡大したことを明らかにした。今回の改訂は、女性受刑者の人権擁護に必要不可欠な対策だ。

同省が3月18日に発出した新たな通知は、「出産のために刑事施設から外部医療機関まで護送している間、同医療機関に到着してから出産のために分娩室等に入室するまでの間」を「手錠等の使用が適当でない場面」に含めている。

今回の改訂は、小泉龍司法務大臣が2月の衆議院予算委員会で、2014年から2022年の間に6件の通知違反があったと認めた後に行われた。当時、小泉法務大臣は「適切な対応というものを考えていきたい」と答弁した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは昨年11月に、手錠をかけられたまま出産した受刑者から話を聞いたという複数の元受刑者の証言を公表した。

収監されている人びとにこのような状況で拘束具を使用することは、国際基準に反する。マンデラ・ルールズ規則48は、「拘束具は、女性に対し、分娩中あるいは出産直後には決して用いてはならない」と定める。また、専門家によるバンコク・ルールズ規則24の注釈は、「一部の国では、病院への移送、婦人科検診及び出産の際に、妊婦に手錠などの身体拘束具が使用されている。この行為は国際基準に違反している」とする。

法務省矯正局は、先週の参議院法務委員会における野党議員の福島瑞穂氏の質疑に対して、「ご指摘の通り、マンデラ・ルールズやバンコク・ルールズにおきましては、拘束具を分娩中などの女性に対して使用してはならない旨を定められているものと承知しています。今般の矯正局の通知につきましては、その趣旨を考慮したものです」と答弁した。

日本政府は、通知の対象をさらに拡大して、婦人科検診や出産直後の手錠の使用を事実上禁止すべきだ。加えて日本政府は、受刑者らが刑務所内で子どもを養育したいと申し出ることができる法的権利があることを周知した上、刑務所長に対してもそうした申し出に対し迅速かつ寛容に対応するよう促すべきである。

さらに、日本政府は検察官に対し、妊娠150日以上の受刑者に対しその刑の執行を停止できる刑事訴訟法第482条を積極的に利用するよう、促すべきだ。

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