(ワシントンDC)― 米国政府が2025年に実施した、ほぼすべての米国対外援助の突然の削減は、世界の人権ムーブメントと危険にさらされている無数の人々に被害を与えたと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日発表した42ページの報告書で述べた。
今回発表された報告書「すべての独裁者の夢:米国対外援助削減による人権被害のグローバル概観」は、援助削減が世界中の人権活動家(人権の守り手)の活動に与えた直接的影響を検証している。人権侵害の調査は中断され、被害者への支援は打ち切られ、侵害抑止に役立っていた団体は活動縮小や閉鎖を余儀なくされた。
「米国政府が世界の人権運動への支援を撤回したことは、独裁者たちにとって願ってもない知らせだった」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのワシントン・ディレクター サラ・イェーガーは述べた。「対外援助の削減によって、人権侵害の調査・記録、危険にさらされたコミュニティの保護、人権侵害者への責任追及がより困難になった。」
米国政府は長年にわたり、世界の人権活動に対する最大の支援国だった。しかし、トランプ政権は2025年1月から3月にかけて米国の対外援助を大幅に削減した。対外援助プログラムには正当な批判もあるものの、今回の突然かつ大規模な資金削減は、世界中に即座に深刻な悪影響を与えた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは援助削減が、報道の自由、情報へのアクセス、デジタル安全保障、差別や標的型暴力への対抗、司法(法の下の裁き)、アカウンタビリティ、法の支配に与えた影響を調査した。報告書では、アフガニスタン、北朝鮮、ベネズエラ、バングラデシュ、カメルーン、コンゴ民主共和国、グアテマラ、ハイチ、ミャンマー、タイ、タンザニア、エルサルバドル、ジョージア、ニカラグア、トルクメニスタン、ウクライナの16か国の事例を取り上げた。
これらの事例では、援助削減直後の数週間から数か月間の状況を示した。トランプ政権の決定がさまざまな文脈でどのような人権上の影響を及ぼしたかを明らかにするものだ。
どの政府にも対外援助を行う義務はない。しかし、米国が支援を打ち切ったそのやり方は、予見可能な被害を引き起こしており、責任を問われるべきだとヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。米国議会は、2025年の援助削減と事業終了が人権に与えた影響を評価するための独立調査を実施し、将来の予算で人権への支援活動を再開すべきである。また、政策立案関係者、他の援助国、民間支援団体は、持続可能かつ人権を尊重する形で世界の人権ムーブメントへの支援を再建するため、緊急に行動を起こすべきだ。
「米国政府が今回あまりに急速かつ包括的に資金を削減したために、人権侵害に直面している多くの人々の命綱が断ち切られた」とイェーガー氏は述べた。「権威主義の拡大と世界的危機の中で、人権団体が示してきた粘り強さは驚異的だ。しかし、その決意だけでは継続的な支援の代わりにはならない。」