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日本:弾圧を強める中国 人権問題の提起を

温家宝首相の訪日 菅首相は中国における弾圧に沈黙するべきでない

(東京)-菅直人首相は、中国の温家宝首相来日の際、中国政府がここ数ヶ月に拘束した多くの非暴力の活動家らの釈放を求めるべきである、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。温首相は第4回日中韓サミットに出席のため、5月21、22日に日本を訪れる予定である。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表の土井香苗は、「中国では、批判的意見に対する弾圧が急速に強まっている」と指摘。「日本は静かな外交が好ましいとすることが多い。しかし、沈黙を続ければ、中国政府指導部、そして中国当局による今回の弾圧の被害者の双方に、誤ったメッセージを送ることになる。」

2月中旬以降、中国政府は、中国政府を批判した人びとや活動家に対して、ここ10年間で最大規模の弾圧を加えてきた、とヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘する。200人以上が強制失踪、逮捕、自宅軟禁、警察による監視や尋問、脅迫などに遭っている。少なくとも39人の弁護士、市民活動家、ブロガーらが、中国政府当局により刑事犯罪の容疑で拘束されている。7人は国家治安関係の犯罪容疑で正式に逮捕された。他の18人は強制失踪状態におかれている。

著名な芸術家で政府への批判的発言でも知られる艾未未(アイ・ウェイウェイ、Ai Weiwei)氏は、4月3日以降、中国法で保障される弁護士との接見や正式な逮捕通知のないまま拘束され続けている。政府は、艾氏を「経済犯罪」の容疑で取調べ中としている。

2009年12月、劉曉波(Liu Xiaobo)氏は、公正な裁判に関する最低限の国際基準を満たさない裁判により、「国家政権転覆煽動罪」で11年の刑を言渡されている。一方で、妻の劉霞(Liu Xia)氏も、夫に対する2010年10月のノーベル平和賞受賞発表以来、自宅軟禁されたままである。ヒューマン・ライツ・ウォッチはこれまで繰り返し劉夫妻の釈放を求めてきた。

前出の土井は「世界各国の政府が今回の中国における弾圧に懸念を表明しているにも拘わらず、日本政府は未だに態度を表明していない。菅首相は、艾未未氏、ノーベル平和賞受賞者劉曉波氏と妻の劉霞氏をはじめとする人びとの釈放を求めるべきである」と指摘した。

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