(ハーグ)— アムネスティ・インターナショナルとヒューマン・ライツ・ウォッチは、世界各地の大学生が国際刑事裁判所(ICC)の重要性を語るビデオを本日公開した。2018年7月17日に国際刑事裁判所ローマ規程は成立20周年を迎える。
国際刑事裁判所は、ジェノサイド、戦争犯罪、人道に対する罪など、世界最悪級の犯罪に見舞われた被害者に、法による正義をもたらすために設置された。
「残念ながら、世界各地で戦時下の残虐行為が頻繁に起きていることは、責任者を追及し、犠牲者に対して法の正義をもたらす必要性があることを示している」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチの国際司法局長代理エリザベス・エヴァンソンは述べた。「若い世代は、国際刑事裁判所がそうした目標を達成する上で果たしうる、きわめて重要な役割をしっかり認識している。」
国際刑事裁判所の締約国は現在123カ国。国際刑事裁判所検察局は、ブルンジ、中央アフリカ共和国、コートジボワール、スーダンのダルフール地方、コンゴ民主共和国、ジョージア、ケニア、リビア、マリ、ウガンダ北部で捜査を開始してきた。
それ以外の多くの国でも捜査開始の判断を行うため、検察官は申立内容を検討している。コロンビア、ギニア、ナイジェリア、パレスチナ、ウクライナ、英軍によるイラクでの人権侵害などだ。検察官からのアフガニスタンでの捜査開始要求について、裁判官側に係属中だ。
「国際刑事裁判所20周年を迎えた今、私たちは将来を見据えなければならない」と、アムネスティ・インターナショナル国際司法センター長のマット・カノックは述べた。「国際刑事裁判所の活動がこれまでになく成果を発揮するなかで、今後も難題が増えるだろうが、国際司法の重要性を認識する若者たちの声がこれに道筋を示すだろう。」