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レンディション(国家間移送)された後、嫌疑もなしに拘束されつづけていた被害者たちについてヒューマン・ライツ・ウォッチが調査報告書を発表した2日後、エチオピア政府は、被害ケニア人男性9名のうち8名を釈放しました。このケニア人男性達は、嫌疑もなしに20ヵ月以上もエチオピア政府に拘束されていました。この事実を私たちが発表したところ、海外メディアがこれを広く取り上げました。その結果、ケニア政府とエチオピア政府は方針を転換。拘束中の人びとの釈放について二カ国間協議したと考えられます。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、2007年レンディション計画の下、ケニアからソマリア、そしてエチオピアへと移送されたソマリア紛争避難民18ヵ国90名以上の男女や子どもたちの消息について調査しました。CIAやFBIの捜査官たちが、移送された人びとの一部をエチオピアで尋問していました。その意味で米国も、本件事件の共犯だったのです。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、エチオピアで身柄拘束中の人びと数名から電話で聞き取り調査をすることができました(彼らは今は釈放されています)。そして、彼らから拘禁中の処遇状況を聞き取って調査報告書にまとめるとともに、最近釈放されたばかり人びとの体験(そのうち数名は残虐な拷問を受けていました)も聞き取り、世界に初めて発表したのです。

まだ、少なくとも22名の人びとが拘束された後消息不明となったままです。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、22名の釈放に向けて、エチオピア政府への働きかけを続けて参ります。

皆様のあたたかなご支援で、世界各地の人権を守る活動を続けることができます。