5月28日、ダブリンの地で、110カ国以上がクラスター爆弾の廃絶を謳った重要な国際条約に合意しました。画期的進展です。
2007年2月、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、クラスター爆弾の使用禁止を目指すグローバルなキャンペーンを旗揚げしこれに参画しました。そして、条約交渉のコーディネートを行い、また、条約内容を骨抜きにしようとする動きを阻止。そして、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、自国の同盟国にこの禁止条約を骨抜きにするように圧力をかけていた米国の目論みを阻止することにも成功しました。英国及び他のNATO加盟国は、米国の圧力にも拘わらず、最終的に路線の変更を決意。クラスター爆弾禁止条約を支持するに至ったのです。
クラスタ-爆弾は、多くの「小爆弾」を内蔵しており、この爆弾は、戦闘機や地上砲から発射、ばら撒かれ、不発弾が地上で地雷化します。毎年、何千人もの無辜の一般市民、とりわけ子どもたちが、クラスター不発弾の犠牲となり、命を落としたり、手足を失うなどしています。クラスター爆弾禁止条約は、対人地雷禁止条約と同様、紛争下の人びとを保護するための画期的な進歩と言えます