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日本政府、ミャンマー国軍から新たに士官候補生・幹部を受け入れ訓練

軍事訓練は国軍の残虐行為に加担するリスクを伴う

Myanmar military officers march during a parade to commemorate Myanmar's 77th Armed Forces Day in Naypyitaw, Myanmar, March 27, 2022.  © 2022 AP Photo/Aung Shine Oo

岸信夫防衛大臣は2022年4月26日、衆議院安全保障委員会で、日本政府が新たにミャンマー国軍関係者を受け入れ、防衛省管轄施設で訓練を行うことを明らかにした。これは、昨年2月1日のミャンマーで軍事クーデター以来、二度目の受け入れとなる。なお、ミャンマーからの受け入れは2015年に開始した。

2人の士官候補生と1人の幹部は防衛大学校、もう1人の幹部は航空自衛隊幹部候補生学校で訓練を受ける。両施設は、軍事・学問双方の教育を行っており、カリキュラムには戦闘の訓練も含まれる。岸防衛大臣は「文民統制と民主主義の在り方を理解してもらう人間を一人でも育てていくことで、ミャンマーの将来の在り方につながってくれれば」と主張し、今回の受け入れを正当化しようとした。

ミャンマー国軍を「内部から変化させる」という名目での試みは、日本政府の希望的観測に過ぎず、むしろ逆効果を与えることが懸念される。また、ミャンマー国軍の責任を追及しようと励んでいる米国、英国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアなど各国政府による努力を弱体化させることを意味する。

ミャンマー国軍には悲惨な人権侵害を繰り返してきた歴史がある。2017年8月には、現ミャンマー国軍総司令官のミンアウンフライン氏の下、ラカイン州の少数民族ロヒンギャに対して、人道に対する罪、及びジェノサイドにあたる行為を犯した。74万人以上の人々が隣国のバングラデシュに避難し、また現在も約60万人のロヒンギャがミャンマーの治安部隊によってラカイン州の村やキャンプに閉じ込められている。この状況はアパルトヘイトともいえる。

また、ミャンマー国軍は数十年に渡り、少数民族の地域などで即決処刑、レイプ、無差別爆撃、拷問、放火など数多くの人権侵害を民間人に対して行ってきた。2021年のクーデター以降も、ミャンマーの治安部隊は「軍事政権」に反対する人々を殺害、拷問、または恣意的拘束をしている。これらは人道に対する罪にあたる。また、政権奪還後、国軍は少数民族の地域で軍事作戦を再開し、戦争犯罪を継続している。

もし日本政府は本気で「ミャンマーの将来の在り方」を考えているのであれば、ミャンマー国軍との協力を断ち、国軍幹部及び軍系企業に対して対象限定型経済制裁を課すべきだ。ミャンマー国軍の残虐行為に直接的・間接的に関与する可能性がある士官候補生及び幹部を訓練するということは、日本政府が国軍の人権侵害に加担するリスクを負うことになる。

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