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韓国:北朝鮮との対話で人権問題提起を

200超のNGO、南北首脳会談での人権問題提起を求める

The 2018 PyeongChang Winter Olympics mascots and the Olympic Rings are displayed at Gyeongpodae beach in Gangneung, South Korea, October 31, 2017. © 2017 Kim Hong-Ji/Reuters

(ソウル)— 韓国政府は、4月27日に開催予定の韓国の文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正恩朝鮮労働党委員長との南北首脳会談を含め、北朝鮮とのあらゆる協議の場で人権問題解決を強く働きかけるべきだと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは主要な国際NGO 39団体とともに本日付の文大統領宛書簡で述べた。

「私たちは南北対話の再開を歓迎する。しかし対話が北朝鮮国民にとって意味をもつには、北朝鮮のきわめて劣悪な人権状況の改善につながるものにならなければならない」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局長ブラッド・アダムズは述べた。「国連安全保障理事会が認めるとおり、北朝鮮での人権侵害と、国際平和および安全保障への脅威とは本質的につながっている。」

今回の書簡には計40団体が名を連ねており、アジア、ラテンアメリカ、アフリカ、ヨーロッパ、北米の200以上のNGOを代表する複数の連合体の名前もある。書簡は文大統領に次のことを求めている。

 金委員長に対し、国連による人権関係勧告を実施するよう強く働きかけること

 人権対話や情報交換など、南北人権課題に注力すること

 離散家族の再会を定期化するよう強く求めること

 南北間の人的接触を増やすこと

書簡に署名した団体は韓国政府に対し、きわめて強いニーズのある人道援助を、適切なモニタリングのもとで提供することも求めた。

1950年代に起きた朝鮮戦争以来、約100万人の朝鮮半島住民が、戦争中の強制移動、強制失踪、拉致、脱北によって、家族と離ればなれになるか、家族と引き離されていると推計される。2014年の国連調査委員会報告書によれば、北朝鮮の人権侵害は現代世界に類のないほど過酷なものであり、処刑、殺人、奴隷化、拷問、投獄、レイプ、強制中絶、その他の性暴力などが行われている。

2018年3月4日、北朝鮮は韓国の康京和外相を批判した。北朝鮮に核放棄と人権状況の改善を求めたからだ。北朝鮮メディアは康外相の発言を「朝鮮民主主義人民共和国に対する公然たる政治的挑発であり、対話の空気を冷ます許しがたい行為」と批判している。2018年4月4日、康外相は報道陣に対し、韓国政府は北朝鮮の劣悪な人権状況について「確固たる立場」を維持すると述べる一方、この問題を議題にするには政府の準備が足りないとした。

「韓国は北朝鮮の激しい口調や脅しに屈してはならない」と、前出のアダムズ局長は述べた。「文大統領が指導力を発揮することこそが、北朝鮮の人権状況改善を促すためにも、そして安全保障上の危機に現実的かつ長期的な解決策を見いだすうえでも、きわめて重要だ。」

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