(ニューヨーク)— アフガニスタンのドナー国・機関は、各国高官による重要な国際会合で、同国で今も続く人権問題にアフガン政府が対応するよう強く求めるべきだ、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日、12の関係国に宛てた書簡内で述べた。12カ国以上の代表が9月5日にカブールで開催される復興支援高級事務レベル会合に参加し、アフガニスタンの人道援助および安全保障に関するコミットメントを新たにする予定だ。同会合は、2014年12月のロンドン会合および2012年の東京会合のフォローアップとなる。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局 局長代理フィリム・カインは、「アフガン当局とドナー国・機関は、アフガニスタン政府に対する現行および将来の支援を協議するにあたり、常に人権を最重要課題にする必要がある」と指摘する。「2001年以降の人権状況の改善はとてももろく、また後退している分野もあり、全てのアフガン国民、特に女性や少女にとって、自らの権利が危ういものになってしまっていることを再確認すべきだ。」

アフガニスタンにおける人権は重要な改善が見られた一方、多くの重大な侵害が続いている。アフガン政府とドナー国・機関は、相互責任に関する東京フレームワーク(以下東京フレームワーク)を通じ、同国における人権保護および促進のための支援を強化すべきである。

しかし、アフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領が2014年12月のロンドン会合で発表した論文「自立の実現(Realizing Self-Reliance)」が、来たる9月5日会合の目玉になることが予想されている。同論文は、「女性に対する暴力の根絶に関する法律」(EVAW) 施行の義務を含む人権へのコミットメントを再確認する一方、人権保護に関する具体的な目標や測定可能な指標を欠いている。ドナー国・機関およびアフガン政府は、東京フレームワークにある人権指標を確実に協議の中心に据え、かつ現実的で測定可能な人権コミットメントを新たに含むべく、同フレームワークを更新・拡大することに焦点をあてるべきだろう。

ドナー国・機関はアフガン政府に対し、国家治安部隊による超法規的殺人、拷問ほか人権侵害の更なるアカウンタビリティの実現を保障するよう強く求めるべきだ。一般市民の基本的な人権を尊重することは、対反政府勢力作戦の重要な要素である。加えて、女性や少女の権利を保護するため、ガニ大統領およびアブドラ・アブドラ行政長官は「女性に対する暴力の根絶に関する法律」を施行せねばならない。また、女性警察官を募集・雇用するために基金を確保するなど、女性や少女の権利促進を支援するイニシアチブへのドナー国・機関による資金援助も欠かせないだろう。アフガン政府およびドナー国・機関はまた、アフガニスタン独立人権委員会(AIHRC)のリソース・能力を強化すべく、実質的な一歩を踏み出すべきだ。

前出のカイン局長代理は、「高級事務レベル会合は、アフガン政府と国際社会が、同国の人びとの人権保護に向けた具体的かつ測定可能な対策を再び誓うための重要な機会となる」と述べる。「アフガン国民の基本的権利は、国際的な支援および圧力、そして政府の真摯なコミットメントなくしては、風前の灯となるだろう。」