(ワシントン)ビルマ政府は国内の人権状況に深刻な影響を与えかねない投資法案について、民間の意見を実質的な形で聴取していないと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。政府は3月26日としたパブリックコメントの期限を延期し、法案の国会上程前に市民社会団体と中身のある対話を行うべきだ。

「ビルマは世界経済と国際的な投資家たちに再び関わろうとしている。今回の新投資法は、そうした取り組みにとって法的な試金石となるだろう。だが政府による民間からの意見聴取はまったく不十分だ」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチの国際金融機関上級アドボケート ジェシカ・エヴァンスは述べた。「法律の設計を慎重に行わないと、政府が人権保護と環境破壊防止に必要な規制をなかなか敷けなくなる可能性がある。」

独立系団体との協議は最小限のものだった。そのなかで地元のコミュニティ・メンバーたちは、政府が行う大手の国際的投資への規制に懸念を表明した。投資プロジェクトが間違った結果を生んだ場合、現地の人びとが補償を求める手段がない場合が今も多いことを指摘した。また、人の健康と環境を守るための規制実施を政府に認めた条項が、最新の法案では削除されていることにも複数の団体から懸念の声があった。広く一般から意見を求めることは、こうした懸念が法案作成過程で、適切な重みを持って検討される助けとなる。

今回の投資法において、外国投資法とミャンマー市民投資法は統合される。投資企業管理庁(DICA)は、世銀グループの国際金融公社(IFC)の支援を受けて法案作成にあたっている。IFCは、企業活動には人権尊重の責任があること、また政府には人権侵害を防ぐ義務があることを認識している。

「世界銀行やIFCなど資金提供や投資を行う側は、投資法に関する一般からの意見募集を大幅に拡大して実施するよう、ビルマ政府に強く働きかけるべきだ」と、前出のエヴァンスは述べた。「ビルマ政府にとって重要なのは、話をさっさと前に進めることではなく、物事を正しく理解することだ。」