2025年8月25日に、ミャンマー国軍と当局がミャンマーのラカイン州でロヒンギャ住民に大規模な残虐行為を開始してから8年が経つ。
2017年8月以降、ミャンマーの治安部隊はラカイン州北部全域でロヒンギャの村落数百ヵ村を破壊し、ロヒンギャの女性、男性、子どもを殺害し、少なくとも70万人がバングラデシュに逃れることを余儀なくさせた。ミャンマーに関する独立国際事実調査団は、ジェノサイドと人道に対する罪の証拠を文書化した。
一連の残虐行為が起きてから現在に至るまで、ミャンマーではロヒンギャに対する犯罪行為について法的責任が問われた者は一人としていない。2021年、国軍はクーデターを実行し、民主的な選挙で選ばれた文民主導の政府を転覆させた。以来、軍事政権は、民間人や学校、病院、避難キャンプ、礼拝施設などの民間インフラを狙った空爆をはじめ、人道に対する罪と戦争犯罪を続けている。
ラカイン州に残っているロヒンギャは、依然として深刻な危険と継続的な迫害に直面している。軍事政権の移動制限と援助遮断により、食糧不足と健康上の懸念が深刻化している。ミャンマー軍政とロヒンギャ武装組織は、バングラデシュとミャンマーでロヒンギャを違法に徴用し、ラカイン民族の武装組織であるアラカン軍(AA)との継続的な紛争で戦闘に従事させている。アラカン軍も強制徴用を続けている。
アラカン軍は近年、ロヒンギャに対して、超法規的処刑、拷問、強制労働、大規模な放火などの重大な人権侵害行為を犯している。2024年半ば以降、ロヒンギャ約15万人がバングラデシュに逃れたと推定されている。
バングラデシュ側のコックス・バザールにある複数の難民キャンプでは、100万人を超えるロヒンギャ難民が、拉致、性暴力、援助削減による医療、教育、食糧事情の悪化など、いっそう厳しい状況に置かれている。
こうしたなかで、責任を追及する重要な措置が進められている。国際刑事裁判所(ICC)は、ミャンマーとバングラデシュで行われた残虐犯罪を捜査中であり、国際司法裁判所(ICJ)は、ガンビアがミャンマーを提訴したジェノサイド事件の審理手続きで仮保全措置命令を下した。しかし、不処罰状態は依然として変わらない。
2024年11月、ICC検察官はミャンマー国軍最高司令官ミン・アウン・フラインの逮捕状の発付を請求した。公開されている情報によると、この請求は現在も裁判官によって審理中だ。
私たち署名団体は、国連安全保障理事会に対し、ミャンマーの状況についてICCに即時付託し、すべてのコミュニティに対する犯罪行為について包括的な法的責任追及を行うことを要請する。国連加盟国はまた普遍的管轄権を行使して、アルゼンチンで行われたように、国内裁判所を通じるなどして、国際法上の犯罪行為に責任のある者を刑事訴追すべきである。
2021年以来、ミャンマー国軍が人権侵害行為の大部分に関与しているものの、私たちは、ミャンマーでの武力紛争の全当事者に、国際人道法に従い、ミャンマー独立調査メカニズムを含む国際司法メカニズムと協力するよう求める。
さらに、2025年9月30日にニューヨークの国連本部で開催される「ミャンマーのロヒンギャ・ムスリムおよびその他の少数民族の状況に関するハイレベル会合」を招集する国連総会決議により、この危機的状況が切実に必要としている注目を集めることを期待する。しかし、私たちは、この会合でのロヒンギャの代表性の欠如、ならびにミャンマー、バングラデシュ、および世界各地でディアスポラとして暮らすロヒンギャの女性や青年、多様なロヒンギャ主導の市民社会を含む広範な声を反映させる必要性について懸念を表明する。
ロヒンギャコミュニティのメンバーは自分たちの未来に関する議論の最前線に立たなければならない。そのため、私たちは、ハイレベル会合がより包摂的で、サバイバーを中心に据えるとともに、法的責任追及と持続可能な解決策に焦点を当てたものとなることを強く求める。これには、ミャンマーの全国民に対して、市民権の回復を含む、経済的・社会的・政治的権利を全面的に保障することが含まれる。
私たちは、ロヒンギャ難民を受け入れているすべての国に対し、教育と生計へのアクセスを認め、ミャンマーへの強制送還に脅かされることがないようにすることを強く求める。
私たちは、不処罰を終結させ、ロヒンギャが安全と尊厳を持って生きる権利を保障し、ロヒンギャをミャンマー国民として完全な認知するとともに、ロヒンギャの意見をミャンマーの将来を形作るプロセスに反映させることを求める呼びかけに一致して賛同する。
署名団体名
- Al-Arakan Integrity Foundation
- Amnesty International
- Anonymous Rohingya organization
- Arakan Rohingya Committee
- Arakan Rohingya National Council
- Arakan Rohingya National Union
- Arakan Youth Peace Network
- Asia Pacific Refugee Rights Network
- Assistance Association for Myanmar-based Independent Journalists
- Beyond Borders Malaysia
- British Rohingya Community UK
- Burma Campaign UK
- Burma Human Rights Network
- Burma War Crimes Investigation
- Burmese Rohingya Organisation UK
- Chin Human Rights Organization
- Coalition for the Rights of Refugees and Stateless Persons
- Community Rebuilding Center
- Comrades of Rohingya Youths
- Counter Foto
- Education and Wisdom Development for Rohingya Women
- Education Garden for Rohingya
- European Rohingya Council
- Fortify Rights
- Free Rohingya Coalition
- Future of Rohingya
- Geutanyoe Malaysia
- Human Rights Foundation of Monland
- Human Rights Watch
- Kachin Human Rights Watch
- Kachin Women's Association – Thailand
- Kaladan Press Network
- Karen Human Rights Group
- Karenni Human Rights Group
- Mayu Region Human Rights Documentation Center
- Myanmar Ethnic Rohingya Human Rights Organization in Malaysia
- Next Gen Rohingya Network
- Odhikar
- Refugees International
- Robert F. Kennedy Human Rights
- Rohingya Advancement Committee
- Rohingya Association of Thailand
- Rohingya Human Rights Initiative
- Rohingya Inspiration Network
- Rohingya Peace Network of Thailand
- Rohingya Progressive Network
- Rohingya Right Advocacy Network
- Rohingya Student League
- Rohingya Student Network
- Rohingya Student Union
- Rohingya Women Association for Education and Development
- Rohingya Youth Empowerment Network
- RW Welfare Society
- Thailand Migration Reform
- Women’s Peace Network
- Youth Action for Myanmar
- Youth Congress Rohingya
- Youth Led Initiative