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コンゴとリビアの人権活動家をヒューマン・ライツ・ウォッチが表彰

2012年「アリソン・デ・フォージュ人権活動家賞」受賞者 発表

(ニューヨーク、2012年8月12日)-たゆまぬ活動を続ける勇敢な人権活動家2人に対し、名誉ある「アリソン・デ・フォージュ人権活動家賞」を授与する予定であると、本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは発表した。コンゴ民主共和国のアベ・ブノワ・キナルグ氏とリビアのサラ・マルガニ氏は、それぞれの国で人びとの人権と尊厳をまもるために絶え間なく活動し、社会正義の実現に向けて指導者的役割を果たしている。両氏は、すでに受賞が決まっているその他の受賞者4人と共に今年11月、世界15カ国で開催される「ヒューマン・ライツ・ウォッチ アニュアル・ディナー」にて表彰される予定だ。

本賞はアリソン・デ・フォージュ博士にちなんで命名された。博士は約20年にわたってヒューマン・ライツ・ウォッチのアフリカ局上級アドバイザーを務めていたが、2009年2月12日にニューヨークでの飛行機事故により非業の死を遂げた。博士はルワンダの人権状況、そして同国で起きた1994年の大虐殺およびその後のルワンダの状況に関する世界的な権威だった。ヒューマン・ライツ・ウォッチが毎年授与する本賞は、人権活動へのデ・フォージュ博士の傑出した尽力に敬意を表すとともに、人権侵害や差別、弾圧のない世界を目指し、その実現に命をかける個人たちの勇気を称えるものである。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ代表のケネス・ロスは、「受賞者である人権活動家の皆さんは、世界の最も危険で困難な状況にある地域で保護を必要とする人びとを守るために毅然と意見を述べ、助けてきた」と述べる。「彼/彼女らの勇気と粘り強さは、紛争中や暴力が荒れ狂う独裁からの移行期のさなかにあっても、変化を呼ぶことは可能なのだと物語っている。」

ヒューマン・ライツ・ウォッチがその卓越した活動を称える2012年度「アリソン・デ・フォージュ人権活動家賞」の受賞者は次の2名:

  • アベ・ブノワ・キナルグ(Abbé Benoît Kinalegu)氏:コンゴ人聖職者で、「正義と平和を求めるダング=ドルマ教区委員会」(Dungu-Doruma Diocesan Commission for Justice and Peace)の委員長を務める。反政府組織「神の抵抗軍」が犯した人権侵害を暴き、被害者の社会復帰に向け活動している。
  • サラ・マルガニ(Salah Marghani)氏:リビア人の人権活動家で、弁護士。カダフィ政権下で行われた残虐行為と、現在進行中の人権侵害についての真相を究明するために活動している。

両氏はサンタバーバラとロサンゼルスで開催されるディナーでその業績を称えられる。加えて、キナルグ氏はシリコンバレーとサンフランシスコで開催されるディナーにも、マルガニ氏はベイルートで開催されるディナーにも出席する予定。

今年の北アメリカと欧州におけるディナーに出席する、2011年度の受賞者は次の4名:

  • シヘム・ベンセドリン(Sihem Bensedrine)氏:チュニジア人ジャーナリストで活動家。現在「メディア監視アラブ・ワーキング・グループ」(the Arab Working Group for Media Monitoring)の代表を務める。彼女は、「チュニジア自由国民会議」(the National Council for Liberties in Tunisia)のスポークス・パーソンをも務めており、アムステルダムとジュネーブで開催されるディナーに出席する予定。
  • アニス・ヒダヤ(Anis Hidayah)氏:数百万人もの出稼ぎ労働者の権利をまもるべく活動しているインドネシア有数の団体「マイグラントケア」(Migrant Care)の事務局長を務める。彼女は、オスロとチューリッヒで開催されるディナーに出席する予定。     
  • ファライ・マグウ(Farai Maguwu)氏:東部ジンバブエの「研究開発センター」(the Center for Research and Development)所長を務め、マランゲ・ダイヤモンド採掘場での残虐行為や人権侵害に中心となって声をあげ続けてきた。ジュネーブ、ロンドン、パリで開催されるディナーに出席する予定。
  • コンスエロ・モラレス(Consuelo Morales)氏:メキシコの「麻薬戦争」での人権侵害を明らかにした「人権支持市民の会」(Citizens in Support of Human Rights:本拠地モンテレー)の事務局長を務める。彼女は、シカゴ、ニューヨーク、トロントで開催されるディナーに出席する予定である。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのスタッフは、世界90カ国以上で行っている調査の一環として、人権活動家たちと密接に協力し合いながら活動している。今回の受賞者となった人権活動家たちは、アムステルダム、ベイルート、シカゴ、ジュネーブ、ロンドン、ロサンゼルス、ミュンヘン、ニューヨーク、オスロ、パリ、サンフランシスコ、サンタバーバラ、シリコンバレー、トロント、チューリッヒで開催される「2012年ヒューマン・ライツ・ウォッチ アニュアル・ディナー」で、その栄誉が称えられる。

皆様のあたたかなご支援で、世界各地の人権を守る活動を続けることができます。

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