(ニューヨーク) -  イエメン政府は、イエメンの人権団体の警備員を攻撃した武装集団を司法の場で裁くべきである、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。

武装グループによるこの攻撃の結果、この重要な時であるにもかかわらず、人権活動家が安全に活動できるのかどうかについて不安が広がっている、とヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘。

2011年2月24日午前2時、棒と短刀で武装した5人の男たちが、イエメン人権オブザーバトリー(Yemen Observatory for Human Rights:YOHR)のサヌア(Sanaa)事務所の警備員を繰り返し刺して重傷を負わせた、と当団体の代表ムハマド・アル ミカラフィ(Muhammed al-Mikhlaf)はヒューマン・ライツ・ウォッチに話した。同団体は、2011年2月11日以来毎日続いている政府に対する抗議デモによる死傷者のデータを収集しており、数日前から脅迫の電話を受けていた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの中東局局長代理ジョー・ストークは、「イエメン政府は、人権団体を攻撃した人物たちを司法で裁くべきである」と語る。「イエメン政府当局は、人権活動家の仕事を尊重していると示すメッセージを発信するべきだ。」

武装した政府派の工作担当者たちは、この10日間、政府に対する抗議デモを繰り返し襲撃。しかし、警察などの治安部隊は、こうした襲撃を止めなかったばかりか、逆にこれらの暴力を促進した。

「人権擁護活動家に関する国連宣言」は、各国が、人権活動へ参加した結果として受ける「暴力、脅迫、報復、差別、圧力あるいはその他の恣意的な行動に対してすべての人の保護を確保するために必要{ひつよう}なすべての措置{そち}」を取らなければならないと規定している。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、イエメンのサレハ大統領に対し、表現と結社の自由は国際的に保障された権利であり、これを尊重するよう求めた。また、市民団体、メディア、平和的なデモを脅迫や襲撃した人びとを司法の場で裁くよう、イエメン政府当局に求めた。