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フィリピン:国連は子どもの暗殺問題への取り組みを

フィリピン政府に「暗殺団」に対する捜査と訴追を求めよ

(ニューヨーク)-国連子どもの権利委員会は、暗殺団による暗殺事件の犯人を捜査・訴追するため有効な手段を講じるようフィリピン政府に要求するべきである、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。2009年9月15日、同委員会は子どもの権利条約(CRC)をフィリピンが順守しているか審査する。

ダバオ市とその他フィリピン各地で、地元の当局の後ろ盾のもと、事実上不処罰で活動している暗殺団は、子どもたちをたびたび暗殺の標的にしてきた。1998年以来、ダバオ市だけでも暗殺団によって少なくとも908名が殺害され、そのうち少なくとも82名(9%)が子どもだった。今年もこれまでに70名以上が殺害されている。

「子どもたちの中には、すでに路上で悲惨な生活を送っている子たちもいるが、彼らはフィリピンの無法な暗殺団に狙われ続けている。」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局長代理エレーン・ピアソンは述べた。「子どもの権利委員会は、これらの殺人事件の犯人を捜査し訴追するよう、フィリピン政府に強く求めるべきだ。」

暗殺団は、ストリート・チルドレンや法律に抵触する子どもなど、犯罪の疑いをかけられている人びとを標的にしている。少なくとも警官や地元当局者は、暗黙の承認を暗殺団に与えている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ、即決処刑に反対する連合(CASE)、Kalitawhan Networkは8月24日付けの共同書簡の中で、暗殺団による子どもの暗殺に特別の注意を払うよう、国連子どもの権利委員会に求めた。

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