(ニューヨーク)--- アフガニスタン政府及びドナー諸国は、人権を、6月12日のドナー国会合(パリ)での議論の中心に据えるべきだ、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日付の公開書簡で述べた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、女性の人権、表現の自由、不処罰、移行期の正義・司法(トランジショナル・ジャスティス)、司法改革及び死刑の廃止などが、アフガニスタンにおける重要な問題で、真剣な対応と改革が必要であると判断している。

「アフガニスタン政府が、アフガンでの人権侵害や汚職、そして治安の悪化ゆえに、人びとの支持を益々失いつつある中で、このパリ会合は行われる。」ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局局長ブラッド・アダムズは述べた。「仮に、ドナー国政府が、これまでどおりの支援に終始し、軍閥たちが処罰されないままである問題に取り組むというコミットメントなどの制度改革の必要性を見過ごせば、アフガニスタンの状況はおそらく悪化するであろう。」

アフガン政府及び米国やEUなどのドナー国政府間のこの6年間の協力によって、小学校就学率の顕著な向上や大統領選挙及び議会選挙の実施などの前進がみられた。しかし、現在進行中の内戦の下、アフガニスタン政府が、政府役人、国会議員や軍閥などを後ろ盾に持つ人権侵害犯人たちを刑事訴追しないため、アフガニスタンでは、治安悪化や貧困、広範な人権侵害並びに不処罰などが蔓延している。

国際社会は、これまでに何度も、アフガニスタンでの持続可能な開発、アフガニスタン及び地域の治安、そして、人権の尊重を達成すると約束をしたが、これを実現するためには、行わなくてはならないことはもっとずっと多い。

パリ会合の実施に先立ち、アフガニスタン現地のグループ、国際的なグループ並びに関心を持つ個人たちが、人権について質の高い勧告/提言をまとめたが、これらはすでにアフガニスタン政府及びドナー国政府に提出されている。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、パリ ドナー国会合の出席者に対し、これらの勧告/提言を、計画策定や政策立案において真剣に考慮するよう求めた。

「アフガニスタンの市民社会が、アフガン再建の必要不可欠なパートナーとして扱われることが極めて重要だ。」アダムズは述べた。「我々は、アフガニスタン政府及びドナー国政府に対し、アフガニスタン独立人権委員会を含むアフガニスタンの市民社会のハイレベル会合や議論への完全かつ真の参加が確保されるよう求める。」