A Myanmar border guard police officer stands guard in Tin May village, Buthidaung township, northern Rakhine state, Myanmar July 14, 2017. 

© 2017 Simon Lewis/Reuters

(ジュネーブ)― 国連は、マンデート付与済みのミャンマーへの事実調査団について、実行能力があることを強く主張すべきだと、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日発表した本件関連一問一答(Q&A)集で述べた。

2017年3月、国連人権理事会はミャンマーでの人権侵害の訴えを扱う事実調査団を設置した。しかしその後、複数の同国政府高官が、政府として調査団メンバーへのビザ発給を拒否し、国連の取り組みを妨害するつもりと公言している。調査団の活動は公式には8月開始の予定。

「入国拒否で国連事実調査団の活動を妨害するとミャンマー政府がすごんでも、人権状況改善に取り組んでいるという自らの主張への信頼を揺らがせるだけだろう」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのジュネーブ代表ジョン・フィッシャーは述べた。「もし現地訪問が実施できなくても、ミッションは調査を行い、報告書を作成し、ミャンマーの人権侵害被害者に対する法による正義の実現を前進させると私たちは確信している。」

ミャンマーがこうした恫喝を止めず、メンバーへのビザ発給を拒否すれば、北朝鮮やシリア、エリトリア、ブルンジなど、国連人権理事会による事実調査団の訪問を認めない「のけ者国家」の仲間入りという不名誉な事態が待っていると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘した。

 ヒューマン・ライツ・ウォッチは今回公開のQ&A集で、事実調査団の活動の必要性を強く訴えるとともに、そのマンデートの範囲を明らかにし、ミャンマー政府による妨害行動の存在を強調した。

 また調査団の性格とマンデート、現在のミャンマーの人権状況、ビザ発給拒否が及ぼすであろう影響といった基本的な問いにも答えている。 

「国連は、ミャンマーのビザ発給拒否という高圧的な戦術に対抗すべきだ」と、前出のフィッシャー代表は述べた。「ビルマ国軍は、自らが行ってきた広範で深刻な人権侵害に対する説明責任を長年にわたりまったく引き受けていない。事実調査団の入国をもしも認めるのなら、ミャンマー政府が国際社会と協働し、重大犯罪の実行者の特定と、ミャンマー国内の武力紛争の全当事者による犯罪行為の防止に向けた支援を受ける用意があることを示すシグナルとなるだろう。」