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中国が「ダイハード」な弁護士たちを狙い打ち

人権弁護士を沈黙させるキャンペーンを展開

中国人の李金星(Li Jinxing)弁護士は、拷問されたという依頼者を弁護中に法廷から追放されました。「これが弁護士であることの意味なのか。市井の人びとのために身を捧げてきたのに、この惨めさを味わうことになるとは!」

Li Jinxing poses at the entrance of the Bureau of Prison Administration, Zhengzhou, Henan province. © Li's Weibo

李弁護士は、死刑犯罪や長期刑犯罪の容疑をかけられたものの無罪を主張する人の弁護でその名を知られています。依頼者の多くは、拷問されて自白したと語っています。李弁護士はいくつかのケースで有罪判決を覆すことに成功し、人びとの命を救いました。彼や仲間の「ダイハード」(死んでも諦めない)と呼ばれる弁護士たちは、依頼者の権利のために事件を公にして当局の対応を批判し、法改正を訴えています。米国を拠点とする「イノセンス・プロジェクト」(Innocence Project:冤罪で有罪判決を受けた人びとを刑務所から解放する活動をしている)に触発され、李弁護士たちは2013年、「エイド・ザ・イノセンツ」(Aid the Innocents)を設立。特に重大な不正義にさらされている被拘禁者の弁護活動に身を捧げています。中国政府は、政治が介入する法制度に対する大衆の不満に焦りを感じていることから、注目を集めたいくつかの冤罪事件の有罪判決を覆してきました。李弁護士の活動は、期待できる挑戦と受け取られるべきです。

2015年1月に習近平国家主席は、法制度を「中国共産党[の手]がしっかりと握ったナイフ」のようにすると誓いました。法の支配ではなく、共産党の命令に従うようにされた法制度のもとでは、李弁護士は敵なのです。2016年9月26日、東部山東省の司法当局から弁護士資格を剥奪する予定だと伝えられたと明かしています。広東省の裁判所が当局に、李弁護士が「法廷の秩序を乱した」と申立てた後のことでした。李弁護士が著名な活動家の郭飛雄(Guo Feixiong)氏の弁護中に手続き上の不正を指摘した際、法廷関係者はカンカンでした。

過去1年の間、中国当局は以前にも増して人権弁護士を黙らせることに力を入れています。夏霖(Xia Lin)弁護士、周世鋒(Zhou Shifeng)弁護士および唐荆陵(Tang Jingling)弁護士には厳しい有罪判決が下され、2015年7月に中国全土で行われた一斉検挙で逮捕された弁護士のうちいまだ拘禁され続けている人は5人になります。中央政府は近ごろ、弁護士や法律事務所をより強力にコントロールすることを目的とした一連の行政措置を発表しました。

李弁護士の法律家としてのキャリアを道半ばで当局が断ち切ってしまうようなことがあれば、中国人弁護士弾圧が少しでも緩和されるかというあらゆる希望は打ち砕かれてしまうことでしょう。

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