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(ニューヨーク)-中国山東省の盲目の法律活動家である陳光誠氏の甥に対する性急で不公正な裁判は、中国政府に反抗する陳氏への報復の意図があるようである。2012年11月30日、臨沂市(リンイー市)刑事裁判所は、陳可貴氏の「故意障害」罪容疑に有罪判決と禁錮3年3カ月の刑を言い渡した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ中国部長ソフィー・リチャードソンは、「陳光誠氏の甥に対する訴追は、中国の”法の支配”遵守にとっての試金石であったが、陳可貴氏と”法の支配”の双方が敗北したのだ」と述べた。「今回の裁判は、隔離拘禁、弁護士を選ばせない、政治化された密室裁判など、陳光誠氏への迫害の際と同様の憂慮すべき問題点があった。」

陳可貴氏の家族は、彼が起訴されることになったのを10月12日に知った。1日で結審した裁判は事前に公表されず、密室裁判だった。陳氏は自ら選んだ弁護士の弁護を受けられなかった。

陳氏は4月下旬以降警察に拘禁され、家族や自らが依頼した弁護士と面会することも許されなかった。叔父が、違法監禁されていた臨沂市内の村にある家から脱出した数日後の深夜に、彼は同じ村にある自宅に強制捜査に入った警官を負傷させた容疑で起訴された。

脱出後に北京市内の米国大使館に保護を求めた陳光誠氏の処遇に関して、5月に米国と中国政府の間で交渉が行われた。その際に中国国営メディアは、臨沂市の地方政府が、陳氏とその親族を違法監禁した容疑で取り調べを受ける見込みだと報じた。陳氏もその後、中央政府の代表が違法監禁の取り調べを行うと彼に約束したと確認している。しかしそれから6カ月以上が経過するが、そのような取り調べは全く始まっていない。

「陳可貴氏の裁判は、中国国内および国際的な法律基準に違反しているだけではなく、中国政府の新指導部が、不正行為と非道な人権侵害に関与した地方政府職員を捜査するという約束を守れない、もしくは守る気がないということをも示唆している。これは、この先起こるであろう事態への懸念すべき兆候である」と前出のリチャードソン部長は指摘する。

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