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リビア:政府軍による地雷使用 明らかに

反政府勢力は使用しないと約束

(ベンガジ)ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日、カダフィ大佐率いる軍隊が、反政府勢力との戦闘において対人地雷及び対車両地雷を使用していたことを確認した。

「対人地雷は何年も前に世界中のほぼ全ての国で禁止された武器だ。リビア政府は対人地雷の使用をただちに中止するべきである。」ヒューマン・ライツ・ウォッチの緊急事態担当ディレクター、ピーター・ブッカーは語る。「カダフィ軍は可能な限り民間人の犠牲者を出さないために、すでに埋められた全ての地雷を除去することを確保すべきだ。」

20個を優に超える対車両地雷、そして40個近い対人地雷が、10万人が暮らすアジュダビヤの東の外れで見つかった。そこはまさに2011年3月17日から27日まで政府軍が滞在した場所である。

リビア東部の電力会社の部長であるAbdal Minam al-Shantiがヒューマン・ライツ・ウォッチに語ったことによると、3月28日午前11時頃、従業員のトラックが街から1kmほどの場所にある高圧線用の鉄塔を通り過ぎた時、地中に埋まっていた対人地雷が爆発した。その爆発により、トラックの前輪と後輪1つずつが破損したが、幸い負傷者はいなかった。

電気技師らが地元の自警団に地雷が爆発したことを知らせたため、自警団は付近で地雷を探し始めた。地雷が爆発した直近の地点だけでも、24個の対車両地雷を発見し除去したものの、推定で30個から40個のプラスチック製対人地雷が埋まっていると考えられる。

この地雷は、民間人が車や徒歩で頻繁に通行するアジュダビヤとベンガジの間を結ぶ幹線道路から数ヤードの場所で見つかった。それゆえ、民間人の直接の脅威になる危険があったものであろう。通行人や車両の交通に照らし、これらの地雷は政府軍がアジュダビヤに滞在した期間に埋められたことは明らかだと考えられる。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは地雷除去チームの映像だけでなく、アジュダビヤで発見された地雷の写真も入手している。

リビアは、1997年対人地雷禁止条約を締結していない37カ国の1つである。合計156もの国々がこの条約を締結し、さらに2カ国が批准を待っている状態である。この条約は、対人地雷の使用、生産及び移譲を包括的に禁止し、条約発効から4年以内に保有する全ての地雷を廃棄するとともに、地雷埋設地域の地雷を10年以内に撤去すること、そして地雷による犠牲者への支援を締約国に義務付けている。近年では、地雷を使用し続けている政府軍はビルマ軍のみとなっていた。

対人地雷禁止条約の国際規範を遵守させるため、ヒューマン・ライツ・ウォッチは対人地雷使用について、いついかなる組織の使用であっても非難してきた。一方、対車両地雷は条約で禁止されていない。しかし、国際人道法に違反した利用のされ方をすることが多く、民間人に対して無差別かつ意図的に使用されたり、民間人の犠牲者を避けるための予防措置をとらずに使用されてきた。

3月28日にアジュダビヤ付近で地雷が発見される以前の3月24日、ヒューマン・ライツ・ウォッチは政府軍が3月19日にアジュダビヤから撤退する途中で、プラスチックの対車両地雷をベンガジのグハユニス(Ghar Yunis)大学付近に残していったのを確認。これらの地雷は作動可能な状態ではなく、埋設もされない状態で見つかり、地元住民の手によってヒューマン・ライツ・ウォッチが監視するベンガジ中心街の武器収集所へ運ばれた。国連の地雷除去専門担当官は、ベンガジの12箇所の武器倉庫に溢れんばかりの1万もの対車両地雷が保管されているのを確認している。

現在、ベンガジの武器倉庫で対車両地雷を管理しているベンガジの反政府勢力は、地雷は一切使用しない、とヒューマン・ライツ・ウォッチに語った。リビア東部の反政府勢力の司令官であるGen. Khalifa Hufterが、ヒューマン・ライツ・ウォッチの3月25日の質問に対しこのように約束した。

リビア政府がシルトの重要拠点の周りに地雷を敷設しているとのメディア報道があるものの、ヒューマン・ライツ・ウォッチは現時点では独自にその真偽を確認できていない。シルト東方80kmに位置するワディ・アル-アマー (Wadi al-Ahmar) 区では、今も政府軍と反政府勢力が戦闘を続けている。

リビアは過去、広大な国境線を地雷で守る権利があると主張。そして対人地雷禁止条約が定める地雷の除去はコストがかかりすぎる他、過去に地雷を埋めた人びとは除去の義務を負わないことを批判していた。

この紛争以前には、チャド内戦が1987年に終結して以降、リビアは対人地雷を使用していないと見られていた。リビアは地雷の生産及び輸出を一切していないと述べていた。しかし、一般的資料によれば、リビアは過去に旧ソビエト連邦及び旧ユーゴスラビアから対人地雷を輸入していたと見られる。

リビアには、第4次中東戦争 (1977) やチャド内戦 (1980-1987)、そして第2次世界大戦の残滓として、甚大な数の地雷が除去されないまま残っている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、1997年のノーベル平和賞を受賞した地雷禁止国際キャンペーン(ICBL) の設立メンバーである。

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