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ユネスコ:「独裁者賞」無期限に停止

理事会が判断 赤道ギニア大統領の出資する賞への世界的な反対に応えて

(パリ)-ユネスコは、2010年10月20日、赤道ギニアのテオドロ・オビアン(Teodoro Obiang)大統領が出資し同大統領の名を冠したユネスコ賞を無期限に停止すると発表。この決定は、オビアン賞に対し、世界中の研究者や人権活動家たちからあがった怒りの声に応えたものである、とヒューマン・ライツ・ウォッチ及びパートナー団体は本日述べた。この賞に対しては、ケープタウン在住のノーベル賞受賞者であるデスモンド・ツツ(Desmond Tutu)名誉大主教や60名を越える赤道ギニア出身の専門家などが反対の声をあげていた。

ユネスコ執行理事会によるこの決定では、ユネスコの理事国の間でオビアン賞支持のコンセンサスができていないことを示すとともに、「ユネスコの信頼性・価値観・そして高い地位を維持する」という執行理事会の責任が焦点となった。同賞の撤廃を求めていた人びとは、今回の決定を前向きな措置と評価。オビアン賞に反対を表明したユネスコ加盟国に賛意を表する一方で、すべての加盟国に対し、人権保護を推進するというユネスコの第一義的使命に沿って行動するよう改めて求めた。

NGO「赤道ギニアに公正を」の事務局長ツツ・アリカンテ(Tutu Alicante)氏は「赤道ギニアのオビアン大統領の支配手法は、ユネスコの基盤とする全ての価値観を台無しにするものである」と語る。「このオビアン賞の停止は、オビアン政権が表面的な人権PRだけで国際社会の目を欺く事が出来ないことを示した。私たちはオビアン賞の撤廃を求めて活動し続けるとともに、ユネスコの執行理事会が信頼性に向けたコミットメントを守るため尽力することを期待している。」

ユネスコの「オビアン・ンゲマ・ムバンゴ生命科学研究国際賞」は、2008年、300万ドルで創設された。しかし、広範な批判をうけ、今年初めにいったん停止されていた。アフリカの著名な指導者たち中南米の作家ノーベル賞受賞者科学者、公衆衛生の専門家報道の自由を求めて活動する団体カノ賞(Cano prize)受賞者人権活動者、そして世界各地の人権保護団体が、「同賞はユネスコへの信頼性を大きく損なう」と述べ、同賞を授与する計画に抗議してきた。このキャンペーンに参加している著名人として、ノーベル賞受賞者であるデスモンド・ツツ(Desmond Tutu)名誉大主教、ウォレ ショインカ(Wole Soyinka)氏、マリオ・ペドロ・リョサ(Mario Vargas Llosa)氏、クロード・コーエン=タヌージ(Claude Cohen-Tannoudji)氏、ジョン・ポラーニィ(John Polanyi)氏や、小説家チヌア・アチェベ(Chinua Achebe)氏、人権活動家グラサ・マシェル(Graça Machel)などがいる。

赤道ギニアの膨大な原油収入は、赤道ギニアの1人当たりGDPをサハラ以南のアフリカ諸国最大に押し上げた。しかし、同国の医療や開発の指数は世界の最貧諸国レベルとなっている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのビジネスと人権部長アービンド・ガネサンは「オビアン大統領の30年にわたる支配の下、赤道ギニアの人びとは最悪の人権状況と失政の犠牲となり続けてきた」と語る。「ユネスコにとって、今は、将来に後ろめたい決定が行われることがないようセーフガードを創設する絶好の機会。この機会を逃すべきではない。そして、更に前進し、オビアン賞を完全に撤廃すべきである。」

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