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ユネスコ:「独裁者」賞の廃止を

汚職と人権侵害にまみれた赤道ギニア大統領、ユネスコ賞の危機 

(ワシントンDC)-国連教育科学文化機関(以下ユネスコ)は、今月開催される執行理事会でオビアン賞を廃止すべきである、とヒューマン・ライツ・ウォッチ及び署名パートナー団体は本日述べた。本賞は、赤道ギニアのテオドロ・オビアン大統領(Teodoro Obiang)の名を冠し、同大統領が資金を拠出している。

本書簡に署名をしたパートナー団体は、「スペイン人権協会」(Asociación Pro Derechos Humanos de España)、「経済的及び社会的権利センター」(The Center for Economic and Social Rights)、「赤道ギニアに公正を」(EG Justice)、 「フリーダムハウス」(Freedom House)、グローバルウィットネス (Global Witness)、「オープンソサエティ 正義イニシアティブ」(The Open Society Justice Initiative) など。

「オビアン大統領による重大な人権侵害及び大規模な腐敗の実態は、ユネスコの使命及び価値観と対立する」と、NGO「赤道ギニアに公正を」の事務局長ツツ・アリカンテ(Tutu Alicante)氏は述べる。さらに、同氏は次のように述べる。「このお金は赤道ギニアの国民を益するために使用されるべきものであり、赤道ギニア国民の自由や暮らしを踏みつける独裁者への支持の証として利用されるべきではない。」

ユネスコの「オビアン・ンゲマ・ムバンゴ生命科学研究国際賞」は、2008年、300万ドルで創設された。世界的な抗議を受けて今年6月に一時的な延期となった。いくつかの政府が本賞に反対の意見を表明しているほか、アフリカの著名識者、公衆衛生の専門家、ノーベル賞受賞者、過去のユネスコ賞授賞者たち、そして世界中の人権団体が、同賞に対し、深刻な懸念を表明している。

「スペイン、フランス、そしてアメリカ合衆国でオビアン一家に対する捜査が行なわれ、その捜査結果すべてが、オビアン一家が汚職に手を染めていると示した」と、「オープンソサエティ 正義イニシアティブ」の上級法務官ケン・ハーウィッツ(Ken Hurwitz)氏は述べる。さらに、同氏は次のように述べる。「この賞の資金が、汚れたお金である危険性が極めて高い。ユネスコはそうした資金を受け取る重大な危険に直面している。」

ユネスコは、マネー・ロンダリング対策の予防措置がないことを認めている。また、個人のドナーの潔白に関して調査をしていないことを認めている。こうした予防システムの欠如ゆえ、ユネスコが腐敗問題に巻き込まれる危険がある。

市民社会はユネスコに対し、マネー・ロンダリング防止のための国際基準を採用するよう強く求めている。

ユネスコの執行理事会は2010年10月5日から21日まで、パリにおいて行われる予定である。

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