A woman walks near signs which support same-sex marriage and in support of the government's draft law to legalize marriage and adoption for same-sex couples, in Nantes, western France, December 15, 2012.

© 2012 Reuters

(パリ)-「フランス国民議会は、婚姻の平等を認める法案を承認すべきである」と、本日ヒューマン・ライツ・ウォッチはフランス国会議員らに宛てた書簡において述べた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのレズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー(以下LGBT)アドボカシーディレクターのボリス・ディートリッヒは、「人権の観点からみて、民事婚の範囲を同性カップルに拡大することは正義である」と述べる。「フランスのゲイとレズビアンは、愛する人と結婚する権利を長年奪われてきた。平等、そして差別からの自由という基本的権利は、民事婚法の中で、法的に正式に認められるべきだ。」

婚姻の平等を定める政府案の支持者たちは、2013年1月27日にパリでデモ行進を開催する予定。一方、この法律に反対する30万以上の人びとが、1月13日に抗議活動を行った。

前出のディートリッヒは、「フランスでの市民間の議論のありようは、民主主義がうまく機能しうることを示している」と指摘。「その点で、LGBTの表現の自由と集会の自由を政府が認めなかったロシアのような国々と異なる。ロシアのドゥーマ(ロシア国会)はいわゆる“同性愛プロパガンダ”禁止法を議論しているが、こうした国々にとってフランスはよい見本といえる。」

ロシアの法案上はゲイとレズビアンのカップルの婚姻権を求めたデモや示威行動を行うことは違法とされているため、参加者に罰金が科される可能性がある。

オランダの元国会議員であるディートリッヒは、1994年にオランダ国会で婚姻の平等に関する議論の口火を切った。オランダ議会はもちろんのこと、社会全体を巻き込んだ白熱した議論の後、同国は2001年に同性婚姻法を施行、同性婚を認める世界で最初の国となった。

その後複数の国々、そしてメキシコや米国では複数の州が、オランダの後に続いた。

オランダでは、法律が施行されて12年が経過し、同性婚はもはや議論の争点にさえならない。国民の大多数が支持しているからである。同性婚姻法に反対票を投じた国会議員も意見を変えた。愛、そしてお互いへの責任と忠誠を誓い合う多くのゲイやレズビアンのカップルを目の当たりにし、同姓婚に反対した議員たちも今や法律の破棄を望まないと、公の場で発言している。

1月27日のデモに後にパリのロン・ポワン劇場で行われる市民集会で放映予定のビデオに、 前出のディートリッヒもコメントを寄せる予定。