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(マナマ)バーレーンの治安部隊がマナマの真珠広場に祈りを捧げに来たデモ隊に対し発砲、少なくとも38人が負傷した、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。それに続け、「ハマド国王は、バーレーンの防衛軍(BDF)の司令官として、ただちに平和的なデモに対する攻撃を停止するよう命じるべきである。また、米国、英国、その他のドナー国は、早急にバーレーンへの軍事援助を停止すべきである。」と述べた。

サルマニヤ(Salmaniyya)病院で患者の何人かがヒューマン・ライツ・ウォッチに語った内容によると、軍及び警察は、厳重な警戒態勢の広場近くで夜の祈りを捧げていた群衆に対し、何の警告もなく発砲した。 デモ隊の一人は、平服の民兵に襲われたと述べた。

米国は、2010年、バーレーンに対し軍事装備及び武器の購入、および軍事的訓練を中心に、約 2,000万ドルの軍事援助を提供した。2011年には更に2,020万ドルの援助を提案している。デモ隊に対する今回の攻撃に、これらの米国が支援した軍事装備が使用されていたかは明らかになっていない。

マナマで調査中のヒューマン・ライツ・ウォッチ上級緊急調査員のアナ・ネイスタットは以下のように語る。「医師たちによれば、これまで38人が負傷し、3人は重体で予断を許さない状況にある。治安部隊は、医療スタッフが負傷者を治療場所に運搬するのを妨害しており、自ら引き起こした人権侵害を更に悪化させている。」

少なくとも10人の目撃者(うち5人は負傷)は、それぞれヒューマン・ライツ・ウォッチにこう語った。「真珠広場近くで、午後5時50分頃、夜の祈拝の準備をしていた時に、軍と警察の一群が軍用車両を使用して群衆を攻撃した。」真珠広場には早くからデモ参加者が集っていたが、今や治安部隊が封鎖。被害者らによれば、平和的な非暴力の集会であったにもかかわらず、治安部隊は催涙ガス、ゴム弾、実弾を発射。事前警告は全くなかった。目撃者たちは、人びとがすぐに逃げ始めたので攻撃は長くは続かなかった、とも述べた。

2人の医師はヒューマン・ライツ・ウォッチに対し、治療した患者の銃創の傷を体の両側から診断した結果、霧弾銃ではなく実弾による負傷と見られる、と語った。1人はおそらく拳銃によって背中を撃たれ、もう1人は頭を撃たれていた、とのこと。

医療スタッフらは、ヒューマン・ライツ・ウォッチに対し、真珠広場に少なくとも12台の救急車を手配したものの、治安部隊にいくつかの場所へのアクセスを妨害されたと語った。2人の救急隊員は、警察と平服姿の男に行く手を阻まれ、救急車を引き返さなければ撃つ、と脅されたと明かした。ある熟練の救急隊員は、危険すぎるため救急車を送らないよう現場から病院に連絡。病院は救急隊員を送るのを止めた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、バーレーン政府に対し、医療スタッフが負傷者を治療するのを妨害しないよう確保するよう求めるとともに、救急隊員が拘束されているという報告を直ちに調査するよう求めた。

デモ隊は、殺されたデモ参加者たちの葬儀に参列。午後5時30分頃広場に向かって移動し始めた。治安部隊は、部隊が2月17日の早朝に設置したバリケードにデモ隊が接近したときに、攻撃を開始した模様である。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、午後6時をまわる直前に銃声を聞いた。銃声の前、戦車や装甲兵員輸送車が付近に停車中であることも目撃していた。また、ヘリコプターが頭上を飛んでいたことも目撃している。

何千人もの群衆が病院に集まり、病院内と外の秩序を保とうと、建物の周りに「人間の鎖」をつくった。

フランス政府は18日、バーレーンとリビアに軍装備品の輸出を停止したと発表。17日、英国政府は、バーレーンへの武器輸出を「検討」すると発表した。

「バーレーン軍は、エジプト軍がしなかったことを行った。つまり、自国民に発砲したのだ。バーレーン軍のこの行動は、米国および他の関係国の求めにも反している」とヒューマン・ライツ・ウォッチのワシントンディレクターであるトム・マリノフスキは述べる。「援助国政府は、まるでこの事態が生じなかったかのように、バーレーンの治安部隊に援助を提供し続けることはできない。」

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