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国連安保理:ダルフールでの正義を求めよ

スーダン政府に国際刑事裁判所との協力を求めるべき

(ニューヨーク) - 国連安全保障理事会は、スーダン政府に対し、戦争犯罪容疑者アフマド・ハルーン(Ahmad Harun)とアリ・クシャイブ(Ali Kushayb)を国際刑事裁判所(ICC、ハーグ)に引き渡すよう強く求めなければならない、と本日、人権団体の国際連合は述べた。

「ダルフールへ正義を」(Justice for Darfur)キャンペーンは、現在ハルツームを訪問中の安保理メンバー国に対し、スーダンがICCに協力していないという問題を提起し、スーダン政府に国際刑事裁判所と完全に協力するよう求める新たな決議を採択することを求めた。ノーベル賞受賞者ジョディ・ウィリアムズ(Jody Williams)とシリン・エバディ(Shirin Ebadi)もこの呼びかけを支持している。

国連安全保障理事会のメンバー国は、現在、9日間のアフリカ訪問の最中である。ハルツームとダルフールも訪問先に含まれている。スーダンが安全保障理事会決議1593(2005年)上の義務にもかかわらず国際刑事裁判所への協力を拒否し続けている問題に関し、ICC主任検察官は安全保障理事会(ニューヨーク)でブリーフィングを行うが、このブリーフィングは、今回の訪問と同時期に行われる。

「ハルツームへの国連安保理ミッションは、スーダン指導者に対し、公の場及びプライベートなミーティングの場で、国際刑事裁判所と協力するよう求める重要な機会である」とセーブ・ダルフール連合(Save Darfur Coalition)のニーマト・アフマディ(Niemat Ahmadi)は述べた。「3年前、安全保障理事会はこの問題をICCに付託し、ダルフールで正義を実現することを約束した。理事会は、その約束を守るため次の措置をとる時期に来ている」

ICCは、1年前あまり前の2007年4月27日、2人の容疑者に逮捕状を発付した。同容疑者らは、殺人、迫害、拷問、レイプ、強制追放などの行為について、戦争犯罪と人道に対する罪の51の訴因で立件された。深刻な犯罪であるにもかかわらず、スーダン政府は、国際刑事裁判所と協力することも、2人の容疑者を引き渡すことも露骨に拒否している。スーダンの国連大使が、ICC検察官自身が国際刑事裁判所で裁かれるべきだと呼びかけたことさえある。

アフマド・ハルーンは、民間人攻撃で非難の的になっているが、彼は、まさにその民間人被害者の福祉を確保する担当たるスーダン人道問題大臣の地位に就いたままである。同人は、スーダン人道問題大臣の立場で、あるいは、ダルフール国連AU合同ミッション(UNAMID)の連絡担当大臣として、国内避難民を援助する人道援助団体の活動に大きな影響力を保持している。アフマド・ハルーンは、公式の式典やイベントで与党国民会議党の代表を務めることも多い。2007年9月、アフマド・ハルーンは南北スーダンの治安・安全をモニターする委員会に任命されたため、同人は、紛争中の境界地域アビェイ(Abyei)にも関しても役割を果たし始めている。

2007年10月、スーダン政府は、第2の容疑者であるジャンジャウィードのリーダー アリ・クシャイブを、有罪の証拠の不足ゆえ、釈放し現役勤務に戻したと発表した。

ICCの検察官が安全保障理事会に2007年12月の調査の結果をブリーフィングした際(最後に行われたブリーフィングである)、安保理メンバー国は、各国別の声明の形で国際刑事裁判所に対する支持は表明したが、何らの行動も起こさなかった。

「ダルフールへ正義をキャンペーンは、安全保障理事会が、ダルフールの犠牲者に正義がもたらされるようにサポートするように望む。そして、安保理が、国際刑事裁判所への付託という歴史的な決定に従った行動を取るように求める」とアフマディは述べた。「スーダン政府の凶悪な妨害に対して明確な決議を出して対応し、国際刑事裁判所と犠牲者に対する義務を再度思い起こさせる時だ」

ノーベル賞受賞者ジョディ・ウィリアムズとシリン・エバディ博士も、ダルフールで正義を実現せよという要求を支持した。

「人を一人殺害したり、少女一人をレイプしたり、あるいはモスクひとつ焼き討ちにするなら、我々は、法がこれを裁いてくれると期待するだろう」人権弁護士で2003年のノーベル賞受賞者シリン・エバディ博士は述べた。「数百人の民間人が殺され多数の女性がレイプされている場合に、なぜ法の裁きがないのか。国際社会は、今こそ、逮捕と法の執行という不屈の任務をやり遂げるために行動しなければならない」

ジョディ・ウィリアムズは、ダルフールで、戦争の武器として用いられている広範なレイプ(両容疑者は同犯罪について立件されている)の犠牲者について、特に懸念を表明した。

「国連安全保障理事会は、ダルフールの女性に正義をもたらすため、行動を起こさなくてはならない。あまりに多くの女性がレイプされ性的拷問を受けたのだから」1997年ノーベル賞受賞者のウィリアムズは述べた。「レイプ犯罪を犯した者と同様、この戦術を命じた者たちが法によって裁かれなければ、持続可能な平和は実現しない」

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