Marzuki Darusman and Christopher Sidoti, chair and member of the UN Fact-Finding Mission on Myanmar, speak at a press conference in Jakarta, Indonesia, August 5, 2019.

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国連が設置したミャンマーに関する事実調査団が本日、新たな報告書を発表した。ミャンマー国軍が長年にわたり国家経済をコントロールするために利用してきた仕組みの詳細が記載されている。同調査団は国際社会に対し、国軍を経済的に隔離するための措置を即時講じるよう促した

事実調査団による111ページにわたる今回の報告書の発表は、同調査団がミャンマー治安部隊の残虐な犯罪を広く文書化し、人道に対する罪およびジェノサイド罪で軍上層部を捜査・訴追するよう強く求めてから約1年後のものだ。しかしミャンマーの治安部隊は、ロヒンギャ・ムスリム、カチン、ラカインほかの少数民族に対する違反行為を犯し続けており、政府もこれまで加害者の責任説明を問う意向を表明していない

報告書では、ミャンマーの複数産業にまたがる少なくとも120の事業を共同で展開する主要軍産複合体「ミャンマー経済ホールディングスリミテッド(MEHL)」と「ミャンマー経済公社(MEC)」の構造およびネットワークが明らかにされた。ミンアンフライン最高司令官を含む現役の、あるいは退役した軍の幹部が率いるこれら2団体は実質上、監視や規制を受けることなく莫大な利益を生み出している。結果として尽きることのない恩恵を受けた軍が、終わりのない人権侵害の元凶となり、かつ不処罰を享受しているのである。

軍司令官たちは広範にわたる犯罪をめぐり法の裁きを逃れただけでなく、その間に国の経済的・民主的成長を妨げてきた。もしミャンマーが、軍隊を文民支配下におくことをはじめとする真の民主的統治の実現を望むのならば、これらの分野における軍の力を最小限に抑える必要があるだろう。

報告書はまた、2016年以降、ミャンマー国軍に武器を供給している14の外国企業を名指しした上で、国連安全保障理事会に包括的な武器禁輸措置の発動を要請している。

欧州連合、米国、カナダ、およびオーストラリアは、主なミャンマー国軍関係者に制裁措置を発動した。しかし、実効ある代償をもって圧力をかけるには、より積極的な行動が求められる。事実調査団の報告書は、安保理と関係各国政府が協力して、国軍とつながりのある企業に対し目標が定まった制裁キャンペーンを展開するのに十分な新証拠を提示している。これはヒューマン・ライツ・ウォッチが長らく国際社会に求めてきたことであり、まずはMEHLおよびMECから始めるべきだ。これら企業への投資および利益の流れをせき止め、ひいては人権侵害的な司令官たちを抑えることが、軍の権利侵害を打ち破るため、かつ数十年にわたる人権侵害の被害者のために法の裁きを促進するにおいて重要だ。