The remnants of the tail section of an RBK-500 AO-2.5RT cluster bomb found near the village of Ongolo in Southern Kordofan. The presence of the retaining rod, projecting upwards from the tail, indicates that at least some of the necessary ancillary items of the bomb were installed when it was taken from storage prior to its use. Photo taken May 13, 2012.

© 2012 Aris Roussinos

(ワシントンDC)-スーダン政府は、政府軍による爆撃が行われた南コルドファン州の紛争地帯でクラスター爆弾が一つ発見された事件について調査を行うべきである、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べ、スーダン政府に対し、クラスター爆弾を禁止する国際条約に加入するよう求めた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ武器局局長のスティーブ・グースは、「スーダン政府はクラスター爆弾を保有していないと主張しているが、それにもかかわらずなぜその領土内でクラスター爆弾が見つかったのだろう? クラスター爆弾は民間人に、不必要で不当な危険と危害をもたらす。私たちは、軍は、何時、如何なる場所でも、クラスター爆弾を使用してはならないと考える」と述べる。

スーダン政府は、この事件についての調査と共に、以前から存在するクラスター爆弾使用疑惑についても調査と説明を行わなければならない。

2011年6月以来、スーダン政府軍は、南コルドファン州および青ナイル州においてスーダン人民解放軍—北部(以下SPLA-N)と戦闘中だ。ヒューマン・ライツ・ウォッチは2012年5月初旬、スーダン政府軍が南コルドファン州で民間人に対し、無差別爆撃などの人権侵害を行っていると発表した。南コルドファン州と青ナイル州は、2011年7月に独立を達成した南スーダンと国境を接している。両州の地元の人びとは、22年にわたるスーダン内戦の間、南部の反政府軍と連携していた。

5月24日、英国の新聞インディペンデント紙は、南コルドファン州のオンゴロ地区で発見された、不発クラスター爆弾の写真を発表。住民たちは4月15日に政府軍機によって落とされたものだと話していた。ソビエト製RBK-500クラスター爆弾で、AO-2.5 RT子爆弾を内装している。

写真は、クラスター爆弾が意図されたように機能しなかったため、子爆弾が1発も爆発しなかった事を示している。スーダン空軍が攻撃にクラスター爆弾を意図的に使用したのかどうか、あるいはいつクラスター爆弾が使用されたのか、断定する立場にヒューマン・ライツ・ウォッチはない。反政府勢力は戦闘機を保有していない。

3月1日にも、別の場所である南コルドファン州トロジ町で、あるジャーナリストが複数の子爆弾(explosive submunitions)を写真撮影している。ヒューマン・ライツ・ウォッチはその子爆弾を、中国製Type-81 DPICMあるいは通常弾を改造した両用タイプと判断。複数の地元住民がそのジャーナリストに対し、スーダン政府は、SPLM-Nがトロジを制圧した翌日の2月29日に、クラスター爆弾で同町を攻撃したと話していた。地元住人たちは、10代の少年2人が子爆弾についていた黄色いリボンを摘み上げて死亡したとも、そのジャーナリストに話していた。

現在、クラスター弾薬の使用を全面禁止する2008年成立のクラスター爆弾禁止条約に71の国々が加盟している。その他に、署名はしたが、まだ批准していない国が40カ国も存在し、スーダン政府もその一つである。こうした国々は、批准はまだであるが、同条約の取り組みには参加している。4月19日に開催されたクラスター爆弾禁止条約会議でスーダン政府代表は、南コルドファン州でのクラスター爆弾使用疑惑を否定し、SPLM-Nの仕業であると主張した。

スーダン政府はクラスター爆弾禁止条約の交渉過程にも参加しており、更に2008年5月に最期の条約交渉としてダブリンで開催された、クラスター爆弾禁止条約への満場一致の採択合意にも参加している。2008年12月に各国の署名を求めて同条約が公開された際、スーダン政府は、ロジスティックおよび国内措置が完了次第、可及的速やかに同条約に署名する意思を明言した。スーダンは2008年以来同条約の取り組みにも積極的に関与し続けてきたが、未だ締約国にはなっていない。

「クラスター兵器連合(以下CMC:同条約制定を各国に働き掛けた世界的NGO連合)」は3月8日、スーダンのアリ・アフメド・カルチ外務大臣に宛てた書簡を送付し、南コルドファン州でスーダン共和国軍がクラスター爆弾を使用したという疑惑に深い懸念を表明したものの、スーダン政府はこれに返答していない。CMCはクラスター爆弾使用疑惑について調査するよう、スーダン政府に要請している。

スーダン政府は、クラスター爆弾の保有、製造および使用に一切関与していないと様々な機会を通じて表明してきた。スーダン政府が過去にクラスター爆弾を製造あるいは輸出したことを示す証拠はないが、2011年度クラスター爆弾モニター報告(Cluster Munition Monitor 2011)は、過去、クラスター爆弾が数カ国からスーダンに輸入されたと指摘している。

クラスター爆弾モニター報告は、スーダン政府が1995年から2000年の間に、南スーダンにおいて空中投下タイプのクラスター爆弾を散発的に使用したことを示唆する、信頼性の高い証拠も挙げている。スーダン政府の現在のクラスター爆弾保有状況は不明だ。

2006年以来スーダン政府は、国内13州の530地点、57.3平方キロにおよぶ地域に不発クラスター爆弾が残留しているとしており、2011年6月現在、不発弾処理の終わっていない地域を7州の43地点、2.9平方キロにまで減少させている。

9月11日〜14日まで、第3回クラスター爆弾禁止条約締約国会議がオスロで開催予定だ。同条約の下、締約国は、8年以内の保有クラスター爆弾の廃棄、10年以内の汚染地域からの不発弾除去と共に、被害者を支援し、未加盟政府に同条約への参加を促すよう義務づけられている。同条約は2010年8月1日に発効し、71カ国の締約国で拘束力がある。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、クラスター爆弾禁止条約制定を支えた市民社会キャンペーンであるクラスター爆弾連合(CMC)の設立メンバー。