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From left, Yumiko Murakami, head of OECD Tokyo, Gon Matsunaka, head of Pride House Tokyo Legacy, Kanae Doi, Japan director of Human Rights Watch, Yuri Igarashi, co-representative director of the Japan Alliance for LGBT Legislation, Yuichi Kamiya, secretary-general of the Japan Alliance for LGBT Legislation, "Tokyo Rainbow Pride" representative co-director Fumino Sugiyama, and a soccer player Shiho Shimoyamada, attend a press conference to launch international signature campaign for the enactment of the LGBT Equality Act on October 15, 2020, in Tokyo, Japan. © 2020 AP Photo/Eugene Hoshiko

(東京)―日本の全政党は、今国会において性的指向・性自認に基づく差別を禁止する法案を提出し、成立に向けて協働すべきだと、LGBT法連合会(J-ALL)、アスリート・アライ、オールアウト、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。これらの団体は本日、国内外合わせ106,250筆のLGBT平等法の制定を求める署名を日本の最大政権与党である自民党に提出した。 

これらの団体は、7月23日の東京オリンピックパラリンピック開会前に、LGBTコミュニティにとって必須の法律であるこのLGBT平等法を成立させるよう求めている。そのためには、現在開会中の今国会会期(6月半ば閉会予定)で、この画期的法律を提出・成立させることが必要となる。

「各政党において、LGBTに関する法案の議論が起きていることは進展だ。しかし、多くのLGBT等の人びとは、恐怖やスティグマゆえに安心してカミングアウトや相談することができず、日本はまだ誰もが安心して暮らせる社会とはいえないのが現実だ」と、日本国内の約80のLGBT団体の連合体であるLGBT法連合会(J-ALL)の五十嵐ゆり理事は指摘する。「五輪を控える今、アスリートを含む日本のLGBT等の人びとも、法の下で平等に守られ、安全に暮らせるために、性的指向や性自認に基づく差別を禁止する法律が今すぐ必要だ。」 

東京は2020年夏季五輪のホストだが、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の感染拡大を受けて、国際オリンピック委員会と日本政府は1年延期を決定している。東京2020大会は「多様性と調和」と「未来への継承」などを基本コンセプトとする。その実現に向け、日本政府には、国際基準を満たす内容の、LGBT等(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー等)の人びとを差別から守る法を制定することが求められると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘した。 

「#EqualityActJapan - 日本にもLGBT平等法を」キャンペーンは2020年10月15日~2021年2月21日にオンライン署名を呼びかけ、合計106,250筆(うち日本国内からは41,333筆)の署名を集めた。アスリートを含む日本で法的保護がないことを懸念する多くの人びとが署名し、日本にもLGBT平等法制定を求めるキャンペーンに賛同の意を示した。 

現在日本のすべての政党に、日本初となるLGBT法を議員立法で成立させようと検討を進める動きがある。国会の慣例により、議員立法は、すべての政党が法案の内容に合意した場合に、国会で審議され、成立させることができる。キャンペーン団体はすでに日本維新の会、立憲民主党、社会民主党、公明党への署名提出を終えており、本日は、最大与党である自民党への提出を行った。国民民主党、共産党についても今後順次署名を提出予定だ。 

 オリンピック憲章は「オリンピズムの根本原則」のひとつとして、性的指向を含む「いかなる種類の差別」も明示的に禁じている。また日本は、市民的及び政治的権利に関する国際規約及び経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約など、差別から人びとを守る政府の義務を定めた主要な人権諸条約を批准している。 

「オリンピック精神は、すべての人の平等とインクルージョンを尊ぶ1つのグローバルなスポーツ・コミュニティとなることを求めている」と、アスリート・アライのジョアンナ・ホフマン広報ディレクターは述べる。「アスリート・アライはプライドを持って、日本でのLGBT平等法の成立を支持し、日本のLGBT等の人びとがあらゆる差別を受けずに暮らすべきだと考える世界中のアスリートとともに訴える。」 

LGBT法連合会等はこの6年間、あらゆる人の権利を保護するための差別禁止法を目指す活動に取り組んできた。そしてその成果は日本社会の急速な変化に現れている。LGBT等の平等を支持する世論が近年急増しているのだ。昨年11月に報告された全国意識調査では「(性的マイノリティに関して)いじめや差別を禁止する法律や条例の制定」に「賛成か、やや賛成」が約88%を占めた。 

日本政府はまだ、LGBT等の人びとを性的指向・性自認に基づく差別から守る国レベルの法律を導入していない。しかし東京都は2018年10月、オリンピック憲章に沿って、LGBT等の人びとへの差別を禁止する条例(「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」)を制定した。この「五輪」条例は、五輪大会を契機に行われた人権に関する検討協議の直接の成果であり、世論の支持も高い。しかし差別が禁止されている地域とされていない地域の間で国内の地域格差がある状況であり、国レベルでの対応の必要性が明らかだと、キャンペーン団体は指摘する。 

「日本内外の10万を超える人びとが、日本のLGBT等の人びとに安全と平等な権利が保障されることを求めている」と、オールアウトのスタナ・イリエフ・キャンペーンマネージャーは述べる。「日本の各政党はLGBT平等法の成立に向けて今こそ行動すべきだ。その動きを世界中が注目している。」 

 日本政府は、性的指向および性自認に基づく差別と暴力の廃絶を目指す2011年と2014年の国連人権理事会決議に賛成するなど、近年国連でリーダーシップを示しつつある。しかし、日本のLGBT等の人びとは国内で厳しい社会的圧力に依然さらされており、国内のそれ以外の人びとと比較すると法的保護が弱い。3月17日に札幌地方裁判所では、同性婚が認められていない日本の現状が「違憲」であるとの判断が示された。最終的に最高裁判所が、国会が現行法を改正して同性婚を法制化すべきかの判断を示すことになるだろう。 

「日本の全政党がアスリートを含むLGBT等の人びとを守る画期的な法律を成立させれば、五輪で世界から注目される日本にとってきわめて大きなターニングポイントになるだろう」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチの土井香苗・日本代表は述べた。

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