South Korea's President Moon Jae-in, in Tokyo, Japan, May 2018. 

© 2018 REUTERS/Kim Kyung-Hoon/Pool

(ニューヨーク)−韓国政府は、米朝首脳会談で北朝鮮におけるすさまじい人権状況について協議するよう、ドナルド・トランプ米大統領に強く求めるべきだ、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。韓国の文在寅大統領は5月22日にワシントンDCでトランプ大統領と会談する予定だ。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局局長ブラッド・アダムズは、「トランプ大統領が金正恩朝鮮労働党委員長と核兵器について話し合う準備を整えるなか、これら兵器は基本的自由をすべて制限し、強制労働を伴う強制収容所を運営しながら、最低限の食糧さえも国民に供給することができない全体主義の国で生きる人びとの手で作られたものであることを思い出さなくてはならない」と指摘する。「長年の権利運動家である文大統領は、韓国が金委員長とのやりとりで一貫して人権問題を最優先すると誓うべきであり、米国も同じ姿勢でのぞむよう強く求めるべきだ。」

今年4月、世界各地のNGO200超を代表し、ヒューマン・ライツ・ウォッチを含む40団体が文大統領に宛てて書簡を送付した。書簡では、金委員長に対し国連による人権関係勧告を実施するよう強く働きかけること、人権対話や情報交換など南北人権課題に注力すること、離散家族の再会を定期化するよう強く求めること、南北間の人的接触を増やすことを促すよう文大統領に求めた。また、極めてニーズの高い人道支援を適切なモニタリングの下で提供するよう、韓国政府に要請している。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは米韓政府に対し、北朝鮮当局者との会合すべてに人権問題を含めるよう再三にわたって要請してきた。北朝鮮における陰惨な人権状況を改善するためには、数多くの措置を速やかに実施する必要がある。例えば:

  • 国連の主要機関および関係者による訪朝を認めること(国連北朝鮮人権状況特別報告者、国連人権高等弁務官事務所などの国連関連機関を含む)
  • 国内の強制収容所および刑務所施設における劣悪な環境および人権侵害に対応するため速やかな措置を講じること(独立した国際人道団体や国連関連機関、国際NGO団体による訪朝の許可を含む)
  • 予定されている国連人権理事会の普遍的・定期審査や障がい者の権利条約に基づく審査など、国連の人権メカニズムにしっかり対応するとともに、北朝鮮が批准している「市民的及び政治的権利に関する国際規約」および「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」の遵守に向けた勧告に真摯に応えること