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カンボジア:土地権利活動家に対する有罪判決の取消しを

証人なしで、裁判所はテプ・バニー氏の控訴棄却

People gather outside the Appeals Court in Phnom Penh, Cambodia on August 8, 2017, holding signs of support for land rights activist, Tep Vanny. © 2017 Private

(バンコク)— カンボジア政府当局は、不法な強制立退からコミュニティを守ろうとしたために、1年近くも投獄されている土地権利活動家テプ・バニー(Tep Vanny)氏の有罪判決を取消して釈放すべきだ、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。

2017年8月8日に首都プノンペンの控訴裁判所は、「ことを荒立てたうえでの意図的な暴力」で、2月23日付け地裁有罪判決に対するテプ・バニー氏の控訴を棄却した。同氏は略式裁判で30カ月の刑を宣告されているが、裁判では被告側の反対尋問を避けるために検察側証人は出廷しなかった。カンボジア政府は野党党員や市民社会活動家を弾圧するため、独立性を欠く裁判所をしばしば悪用している。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局局長代理フィル・ロバートソンは、「テプ・バニー氏に対する一連の裁判は、平和的なアクティビズムを処罰するために刑罰権を濫用しているという他ない」と述べる。「テプ・バニー氏を沈黙させ、同時にその他のカンボジア人活動家を威嚇することがこの訴追の目的だ。」

テプ・バニー氏の訴追は、2013年にフン・セン首相の自宅前で平和的な抗議集会へ参加したことに由来する。集会では同氏をはじめとする活動家が、拘禁されたコミュニティの仲間の釈放を求めた。氏はフン・セン首相の警備隊を暴行したとして、カンボジア刑法第218条の下で有罪判決を受けている。この容疑を裏づける、信頼に足る証拠が公判で提示されることはなかった。裁判所は、彼女やその他の参加者が、抗議集会の最中にいかなる暴力行為もしていないというテプ・バニー氏の主張を証拠づける目撃者らに、証言の機会を与えなかった。

公判中、準警察部隊が裁判所の外に集まった活動家たちを蹴ったり、押したり、引きずったりした。これにより、ボンコック湖問題の活動家2人と、妊娠中の女性1人が負傷している。事件の動画では、準警察部隊が参加者らを近所のショッピングモールまで追いかけ、警備員が参加者の1人をコーナーに追い詰めて、繰り返し暴行している様子が確認できる。

テプ・バニー氏はまた、ボンコック湖コミュニティの住民5人とともに、「公共侮辱」および「殺害の脅迫」という犯罪容疑者にしたてあげられて拘禁下にある。この事案は、2012年に拘禁された12人の活動家の釈放を求めた抗議集会「黒い月曜日」にまでさかのぼる。

2016年8月15日以来、首都プノンペン郊外のCC2プレイサル刑務所に収監されており、現時点で拘禁期間は358日となった。

カンボジア土地権利運動のリーダーの1人であるテプ・バニー氏は、プノンペンのボンコック湖周辺での不法な強制立退や、汚職の被害を受けているコミュニティを動員して闘ってきた。同地域では、民間企業の開発プロジェクトのために、4,000世帯が退去を余儀なくされている。同氏は、2013年に土地権利に関する活動を称えられ、米国のNPO「Vital Voices」からグローバルリーダーシップ賞を授与された。

また、仲間の活動家のために重要な声となってきた。人気の評論家で、政府を繰り返し批判していたケム・レイ氏が2016年7月10日に射殺された事件をめぐり、独立した捜査を強く求める活動もしている。

カンボジア当局は、テプ・バニー氏に対する政治的動機に基づいた訴追をすべて取り下げ、かつ2月の有罪判決を無効にして即時に釈放すべきだ。カンボジア政府は、表現・団結・平和的集会の自由への基本的な権利を行使する人権活動家などへの迫害を止めるべきだ。

ロバートソン局長代理は、「カンボジアの国際援助国は、政府が裁判所を使って、平和的な活動家へ行っている嫌がらせに憤慨してしかるべきだ」と述べる。「テプ・バニー氏をはじめとする拘禁されたカンボジアの活動家たちに対する、政治的動機に基づいた十分な立証なき訴追に終止符を打つよう、援助国は一致団結して強く求めなければならない。」

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