報告書

性同一性障害者特例法改正に向けた気運の高まり

報告書「『尊厳を傷つける法律』:性同一性障害者特例法改正に向けた気運の高まり」(36ページ)は、トランスジェンダーの人びとが、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(性同一性障害者特例法)の下で、壁に阻まれ続けている実態を明らかにしている。現行の法律上の性別認定(戸籍記載変更)手続きは、断種手術と時代遅れの精神科医による診察を義務づけており、時代錯誤で有害かつ差別的だ。日本に住む多くのトランスジェンダーの人びと、国内の医療・法律・学術専門家、さらには国際的な保健・人権機関からは、同法は抜本的に改正されなければならないとの見解が示されている。 

トランスジェンダー女性で教員の土肥いつきさん。京都府の高校にて。

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  • 2019年 03月 19日

    日本の法律上の性別認定制度におけるトランスジェンダーへの人権侵害

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  • 2016年 05月 6日

    日本の学校におけるLGBT生徒へのいじめと排除

    今回の報告書『出る杭は打たれる:日本の学校におけるLGBT生徒へのいじめと排除』(全84頁)は、LGBTの子ども・生徒をいじめにさらし、情報や自己表現へのアクセスを妨げる原因のひとつとなっている日本政府の政策の問題点について分析。日本の学校では残忍ないじめが広く起きている。だが国のいじめ防止基本方針では、いじめ被害を最も受けやすい集団のひとつであるLGBTの子ども・生徒を明記せず、基本的権利より規範意識の推進をうたっている。LGBTの子どもたちはヒューマン・ライツ・ウォッチに対し、教師から、ゲイやトランスジェンダーであることをオープンにして学校生活を送ることは自己中心的だとか、学校生活がうまくいかなくなるなどと注意されたと述べた。

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