2012年08月12日
Farai Maguwu has shown extraordinary courage in documenting the terrible human rights conditions in Marange in Zimbabwe, at great cost to himself and his family.
Tiseke Kasambala, senior researcher, Africa Division

ヒューマン・ライツ・ウォッチのアリソン・デ・フォージュ賞は、人々の尊厳と権利を守るために人生をかけた個人にその勇気を讃え贈られます。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、暴力や差別、弾圧のない世界をつくるため、こうした勇気のある活動家たちと協力して活動しています。

 ファライ・マグウ氏は、現在ジンバブエ自然資源管理センター(Zimbabwe's Center for Natural Resource Governance)の所長。マグウ氏は、マランゲ・ダイアモンド採掘場で起っている恐ろしい人権侵害について徹底的な調査を行った勇気ある人権活動家です。マランゲ・ダイアモンド鉱山は06年に発見され、誰にでも開かれた採掘場であったため、違法採掘と密輸が横行しました。マグウ氏はヒューマン・ライツ・ウォッチの調査員たちと協力し、ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF、現在の連立政権で連立与党のひとつ、国内の公安担当)の支配下にある軍が行ったマランゲの地元住民に対する暴行、拷問、強制労働、殺害を詳細に調査して取りまとめました

世界のダイアモンド取引を規制する国際機関「キンバリー・プロセス認証制度」の監視員とマグウ氏がマランゲ鉱山での人権問題について会談した直後の2010年5月27日、マグウ氏は虚偽情報の提供容疑でジンバブエ政府により逮捕されました。そして、拷問を受けた上、1カ月以上も投獄されました。獄中で深刻な体調不良に苦しんだマグウ氏に対し、ジンバブエ当局は報復として治療を拒否。さらに、劣悪な環境の拘禁施設を違法に転々とさせました。氏は7月初旬になってようやく釈放され、全ての罪が晴れたのは10月になってからでした。マグウ氏の不当逮捕・拘束事件によって、かえってマランゲ・ダイアモンド採掘場での深刻な人権侵害に対する国際社会の関心が高まりを見せました。そして、国際社会はジンバブエ政府軍に対し、マランゲ鉱山から撤退するよう要求するに至ったのです。

マランゲ鉱山で横行する人権侵害を止めるためにマグウ氏が見せた多大なる勇気に対し、ヒューマン・ライツ・ウォッチは心より敬意を表します。

  

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